木村: サステナブルというでテーマで商品開発を進める際に、メーカー様とお約束したことがあります。1つはもちろんデザインがいいこと、そして2つめは価格が高くなり過ぎないこと。3つ目は、機能やおいしさを損ねないこと。ただ、それらは大変難しいことでした。やはり、少しだけ価格が上がってしまった商品もあったんです。
足立: 高くなり過ぎない、というのは大事ですね。
木村: 少しは高くなってもいいのです。日常使うものですので、高くなり“過ぎる”と手に取っていただけなくなってしまいます。
福本: 機能面や、その商品に求めるものをしっかり担保できていないと、いくらサステナブルな商品だといってもなかなか手に取っていただけませんね。
私から1点加えさせていただくと、飲料業界では廃プラスチック問題に取り組み、1990年代から、製品に“リサイクルしましょう”というマークをつけたりする努力をしてきました。循環型社会を目指すにはお客様の共感を得て、実際に行動に移していただかなければいけないわけですが、ご家庭ではきちんと分別していただけていても、自販機の周りやイベント会場ではなかなか浸透しない。どうやって共感を得て一緒に循環型社会を目指していけるか、そこは今まさに取り組んでいるところです。
三宅: 同じく、お客様に共感していただくというのはすごく難しいと感じています。「買物袋持参運動」を始めた当初は本当に大変でした。今まで無料でつけていたものが急に有料になるなんて、というお客様の声もありましたし、店舗の理解を得るのも時間がかかりました。それがなぜ必要なのかということを一緒に考えていただく場を設けることが大切です。根気強くやらなければいけないですね。
足立: 価値や考え方をどのようにお客様に理解していただくか、共感していただくかが大事ですね。