内藤: 次に、シンプルライフを“精神的に心が満たされる生活”と定義づけるとしたら、皆さんが考えるシンプルライフとはどういうものなのかをぜひお聞きしたいですね。吉澤さん、いかがですか。
吉澤: 少し繰り返しになってしまいますが、モノを買う・得るということだけではなくて、モノを選ぶというアクションにすごく大切な意味が出てくると私は考えていて、それを吟味していくこと自体がシンプルライフにつながるのではないかと思っています。何を選ぶかは人それぞれですが、世の中にこれだけモノがあふれていて情報も行き交っているので当たり前ですけど、もう少し、モノを得る時に能動的に自分たちの選択の主軸を持って取り入れていけると、シンプルライフが極まるのではないかと思います。
内藤: ありがとうございます。まさにBIOTOPEさんの発信しているメッセージそのものですね。
松本: 難しい問題ですが、自粛中の在宅勤務の際、何か買う時に今までは考えなかったことを意識するようになったということがあります。今、吉澤さんがおっしゃったような、今までは欲しければ何でも買うという行動を、ちょっと待ってと1回考え直してみる。そして、もしいま家にあるもので同じことができると思ったら買わない。そういうふうに一旦落ち着いて考えることが大切なのではないでしょうか。そのことが無駄のないシンプルな生活に繋がるのではないかと思います。
長谷川: 松本さんのお話に似ていますが、僕は今、買い物はほとんどオンラインで行っています。オンラインで買い物をする時は、クーポンやセールといったものが表示されて、今日買うとポイントが何倍になるとか、あといくつか買うと送料が無料になるとかいろいろとあって、どうしても衝動買いをしそうになってしまうんですよね。ですから、まずは自分なりのルールを作ってすぐには買わずに、1週間後にポイントが付くならその日まで待って、その日に改めて考えて本当に必要だったら買うようにしています。
内藤: それはたしかにいいアイデアですね。衝動に踊らされて買ってしまうことが結構ありますからね。
皆さん、今日は長時間ありがとうございました。では最後に、萱島副編集長から今日の感想を聞きたいと思います。
萱島: エシカのコンセプトである「私によくて、世界にイイ。」をシンプルライフに当てはめてみると、自分が心地よかったり好きなモノが環境や社会にとってもイイ、そんな生活の仕方ということだと思うんです。今回の記事をきっかけに読者の皆さんにとってのシンプルライフとは何か?を考えてみていただけたらと思います。
消費者として、まず知ることが大切だと思いますが、買い物のときにその商品がいい取り組みをして作られたモノかどうかを瞬時に知ることはなかなか難しいですよね。ですから、エシカでは「こんな取り組みをしている会社が出したモノなら買ってみようかな」と皆さんが商品を選ぶ判断のひとつになるような記事をもっとお届けしていきたいですね。
内藤: 今回は座談会という形でしたが、これをご縁に皆さんからもいろいろな情報が頂けたらなと思っています。今後ともよろしくお願いします。今日はありがとうございました。
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