京の食の素晴らしさを、首都圏の人々に伝えたい。
「『京の宴』 ~京の酒、京の料理、京の器~」と銘打たれた今回のイベントを主催しているのは、京都府などで構成されている「京の米で京の酒を」推進会議。京都の食と酒の魅力を首都圏に向けて発信するイベントを開催する背景となったのが、平成25年1月に京都市が全国に先駆けて、日本酒での乾杯を促す条例を施行したこと。こうした動きは瞬く間に全国に広がり、長らく消費低迷が続いた日本酒のマーケットに回復の兆しが見え始めた。実際国税庁の調べでも、昭和48年度をピークに日本酒の国内製造量は右肩下がりだったのが、平成25年度の全国の日本酒出荷量は前年比0.7%増と、数字の上でも証明されている。
同じく平成25年の12月に、「和食:日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことも大きい。「京の酒」に加え和食の神髄ともいえる「京料理」、それらを支えてきた「京のブランド産品」をはじめとした「京都府産の食材」を広く首都圏の方々に知ってもらおうという機運が高まった結果が、今回のイベント開催なのである。