日本で初めての磁器として、日本はもちろん世界でも大いに注目されている「有田焼」が誕生して今年でちょうど400年。その記念すべき節目の年に、佐賀県では新しい有田焼の物語を綴るプロジェクト「ARITA EPISODE 2」を策定、全17のプロジェクトを通じて、次の100年に向けた新たな第一歩を踏み出しています。
3つの領域で全17プロジェクトを展開
全17のプロジェクトは「海外および国内の市場開拓」「人材育成や技術革新等の産業基盤整備」「国内外への情報発信」の3つの領域を柱に展開されます。
例えば、「海外および国内の市場開拓」では、フランス・パリで開催された世界最大規模のインテリア&デザインの見本市「メゾン・エ・オブジェ」への出展を通じ欧州市場から世界に向けて新しい「ARITA」を提案しました。
「人材育成や技術革新等の産業基盤整備」では、山辺田遺跡の学術発掘調査を実施し、有田焼の歴史的・学術的価値を再検証。その結果を通して有田焼のアイデンティティを深掘りし、世界に向けてアピールしていきます。
さらに、「国内外への情報発信」では、「クラウドファンディング活用プロジェクト」を推進、産地事業者が取り組むプロジェクトをシームレスにウェブ上で発信し、国内外の「ARITA」ファンの掘り起こしと持続的なイノベーション推進の仕組みを築いていくとしています。
また、有田焼のリブランディングを目指す「ARITA Revitalization」プロジェクトでは、6月1日~3日、東京ビッグサイトで甲斐される「インテリアライフスタイル展」への出展を予定しています。
有田焼発展の灯をさらに灯し続けたい
グループリーダーとして今回の「ARITA EPISODE 2」を取りまとめてきた佐賀県庁有田焼創業400年事業推進グループリーダーの志岐宣幸さんは、
「有田焼はこれまで400年の間、幾多の困難や壁に直面しながらも、先人たちが磨き続けてきた技と美、熱い想い、そして豊かな風土に支えられて発展し続けてきました。現在、売上高の減少などさまざまな問題はありますが、産地の事業者の皆さんは世界中の人々に愛される『ARITA』を目指して、真摯なモノづくりとさまざまなチャレンジに取り組んでいます。プロジェクトを推進する私たちは、こうした産地事業者の方々に寄り添い、支えとなり、時には背中を押したり叱咤激励することで、有田焼に磨きをかけ、その魅力を世界中に発信することで、発展の灯を灯し続けていきたいと思っています」
と、メッセージを送っています。
今後も、佐賀県の 有田焼創業400年事業「ARITA EPISODE 2」をフィーチャー
エシカでは、これまで行政や民間の「芸術や文化活動」などにいち早く注目、エシカのコンセプト「モノ作りへの想い」や「先人の知恵や無形資産にも目を向けよう。」「サスティナブルな社会を考えていこう。」に添って、その魅力を伝えてきました。
また、今年、佐賀県庁が打ち出した「ARITA EPISODE 2」は、エシカがシリーズ展開する「伝統継承Inovater」、「ReDiscover Japan」にも合致しており、今後も佐賀県に注目し、その動向をフィーチャーしていきたいと考えています。
エシカから読者へのメッセージ
モノ作りへの想い
想いを込めて作ったモノにはストーリーが生まれてきます。逆にいえば、ストーリーのあるモノはヒトが想いを込めて作ったモノともいえます。作り手に対する感謝の気持ちを馳せよう。きっとモノへの愛着も高まるはず。
先人の知恵や無形資産にも目を向けよう。
インターネットを通して誰もが繋がれる仕組み、溢れる情報の数々、そして、物質的には便利で豊かな現代社会。それ故に、これまで日本が大事してきた絆、倫理・道徳観、和の精神、自然との調和、伝統文化・技術を見逃してしまいがち。先人の本質的な知恵や無形資産にも目を向けよう。
サスティナブルな社会を考えていこう。
モノ・コト・ヒトが世界に行き交う現代社会。“「和(やわらぎ)を以て貴しと為し、忤(さか)ふること無きを宗とせよ。」”の精神が試される時代です。日本にとっても世界にとってもサスティナブルな社会を考えていこう。
ーー“ethica” Movie Recommendationーー
関連映像
・ARITA EPISODE 1(1616-)
・ARITA EPISODE2 -Professional Use Project vol.1 –
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp