ジャミロクワイのエシカルな視点
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ジャミロクワイのエシカルな視点

12月30日はジャミロクワイのボーカル、ジェイソン・ケイの誕生日でした。ジャミロクワイは今からちょうど20年前の1993年にファーストアルバム『ジャミロクワイ(Emergency On Planet Earth)』を発表。Jamiroquoisというバンド名がjam session(ジャズの即興) +Iroquois(ネイティブアメリカンのイロコイ族の意味)であることからもわかるように、イロコイ族の「自然とともに生きる」という姿勢に強く影響を受けたバンドです。今回は、そんなジャミロクワイのソーシャルな視点を紹介します。

 

Virtual Insanity

ジャミロクワイの曲を知らなくても、このプロモーションビデオに見覚えがある人は多いのではないでしょうか。このVirtual Insanity(仮想狂気)という曲は日清『カップヌードル』のCMで替え歌バージョンが使われていたことも有名です。CMでは「歌っていたら 腹減った」とおもしろおかしくうたっていましたが、オリジナルは、かなりシリアス。「ぼくたちは奪うばかりで与えようとしない」と私達の生活の仕方を批判し、私達は「仮想狂気」に生きていると歌っています。

When You Gonna Learn?

ファーストシングルであるこの曲は、ロンドンのクラブシーンに強烈なインパクトを与えました。歌詞もかなり刺激的。「強欲な人間たちが今までにいた生物を殺している。君たちは自然の流れに沿って振舞った方がいい。じゃないと、全ての生命が絶滅してしまうだろう」と批判し、「いつになったら君たちは今起こっていることを止めることを学ぶんだい?」と繰り返し歌っています。

ダウンロードはこちらから

http://www.sonymusic.co.jp/artist/Jamiroquai/discography/ESCA-5775

Emergency on Planet Earth

デビューの翌年に出た同名のアルバムには、ジェイソン・ケイによるメッセージが掲載されています。その内容は飢えた人々を癒すこと、熱帯雨林を保護することの大切さ、自然の法則など。「地球に緊急事態」というタイトルのこの曲も、教育の不備や街の汚さ、人種によって刑罰の差がある現状などを憂い「地球は今、緊急事態だ」と訴えます。

 

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http://www.sonymusic.co.jp/artist/Jamiroquai/discography/ESCA-5775

Too Young to Die

セカンドシングルとして出されたこの曲は、その当時おこなわれていた湾岸戦争に対する反戦歌です。「死ぬには若すぎる」というタイトルに加え、「誰も戦争をしたくはない。政治家だけが空約束をしている」と痛烈に批判。しかしやはり音楽自体は軽快で、今やジャミロクワイを代表する曲となっています。

 

ダウンロードはこちらから

http://www.sonymusic.co.jp/artist/Jamiroquai/discography/ESCA-5775

(Don’t) Give me hate a chance

( )付きの意味深なタイトルです。おそらくジョン・レノンの「Give Peace A Chance」をもじっているのだろうと思われるこのタイトルは、( )付きだと「”平和”にチャンスを与える」になり、( )なしだと「”憎しみ”にチャンスを与える」という意味になります。この曲は、アメリカ同時多発テロの衝撃から生まれた曲だといわれ、歌詞では「憎しみを止めることができる」「“憎しみ”にチャンスを与えよう」と歌います。プロモーションビデオも意味深く、かわいらしいCGでありながら、差別や憎しみが生まれている姿をはっきり映し出しています。

今回紹介した曲の歌詞は硬派。しかしメロディは実にファンキーです。いつ聞いても色あせないジャミロクワイの楽曲。いい気分でノリノリになりながら、実は深いなんてエシカル! 帰省の際の長距離移動のお伴などに、ぜひ聞いてみてはいかがでしょうか。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)〜
http://www.ethica.jp

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