朝食にグリーンスムージーを飲んでいる皆さん! たまにはちょっと趣向を変えて、ローフードの「トマト味噌スープ」を作ってみてはいかが?
ローフードは体にいい!
ローフードは48℃未満の低い温度で調理をする料理のこと。グリーンスムージーもローフードの一種です。ローフードは1900年代から欧米で提唱されてきた食生活。数年前からハリウッドスターなどが美容のために取り入れていると報道されているため、試してみたことのある人もいるのでは?
ローフードのメリットは、高温加熱をしないので、食事に含まれる酵素(エンザイム)やビタミンが壊れず、酵素やビタミンを無駄なくという点にあります。しかも火を使わないので調理が簡単!
今回ご紹介するレシピは、南風食堂という、味、食感、色、音、空間を含めたよりよい『食』の場のプロデュースを目指すユニットが考案したもの。忙しい方にぴったりのレシピですよ! では、さっそく紹介しましょう。
ローフード「トマトの味噌スープ」のレシピ(2人前)
<材料>
- 昆布 5g
- トマト 1個
- タイム(ドライ)適量
- 味噌 大さじ2
- 水 500cc
- オリーブオイル 適量
<作り方>
- 固くしぼったふきんで昆布の表面を軽くふき、水に漬けて一晩置く。
- トマトをざく切りにして、味噌と合わせる。
- 2にタイムを散らし、1の昆布出汁でのばしていく。
- よく混ぜ、オリーブオイルを回しかける。
昆布出汁は昆布を一晩水に漬けておくだけ。とっても簡単なレシピです。
体にいい、だけじゃないローフード
実はこのレシピ、ローフードで体によく、簡単に作れるということだけが良いポイントなのではありません。実はもう1つイイことがあります。それは、地球の環境に貢献できること。
特定非営利活動法人オックスファム・ジャパンによると、ブラジル、インド、フィリピン、スペイン、イギリス、アメリカの都市部の家庭の家庭でガスを70%節約して調理をすると、1年あたり3,000万メガワット以上のエネルギーが節約できるほどインパクトがあるのだとか。これは、前述の地域のすべての家庭で、それぞれ苗木を植えて10年間育てた場合よりも大きな効果になのだそうです。
オックスファム・ジャパンの提唱する「COOK SMART」
オックスファム・ジャパンは、毎日の食事の準備でエネルギーを削減することのインパクトの大きさに目を付け、エネルギーを節約して料理するために「COOK SMART」として、以下の3つのことを提唱しています。
- ガスを使わないで調理してみる
- 水も節約。煮炊きをする時はひたひたの水で調理し、沸騰したらすぐ火を止める
- 消費電力を減らす方法で調理する
この「COOK SMART」の考え方を受けて南風食堂さんが考えたレシピが、上記のトマトの味噌スープなのです。
台所から地球環境や世界の壊れた食料システムを見直すための提案、「GROWメソッド」
この「COOK SMART」のほかにも、台所から地球環境や世界の壊れた食料システムを見直すための提案をオックスファム・ジャパンはしています。「GROWメソッド」というのがその提案の総称で、具体的には以下の5つのことを提案しています。
- SAVE FOOD=残さない(世界の食料生産量の1/3が廃棄される現実を受けて、食べ物を残さない作り方、食べ方を推奨)
- SEASONAL=旬を大切にする(季節に合わない食べ物の生産には多くのエネルギーが使われていることを受けて、旬のものを食べることを推奨)
- LESS=肉を減らす(肉類の生産が野菜などの生産よりもはるかにエネルギーと水を使用することを受けて、週1回の菜食を推奨)
- SUPPORT=支援する(世界の飢餓人口の半分が小規模農家であることを受けて、フェアトレードや小規模農家からの購入を推奨)
- COOK SMART=賢く料理する(調理のちょっとした節約で地球環境に与えるインパクトが大きいことを説明し、毎日の調理で節水、節電、ガスの節約を推奨)
上記のトマトの味噌スープ以外にも、オックスファムジャパンのホームページには、南風食堂さんの考案した、GROWメソッドに則ったレシピがたっぷり載っています。
自分の体によく、簡単に作れて、世界の環境にも貢献できる。こんなレシピだったら食べるのが楽しいですよね。まずは皆さんも「トマトの味噌スープ」を作ってみてはいかがでしょうか?
<追加情報>
地球環境と食料システムを考えることに役立つ、GROW メソッドに則ったレシピをもっと見る!
オックスファムのホームページ(http://grow.oxfam.jp/grow_method/)
取材協力=特定非営利活動法人オックスファム・ジャパン