日本初、ケニアから最短であなたのもとへ薔薇を届ける、アフリカの花屋さん。 ~エネルギーあふれるアフリカの薔薇で彩るエシカルウエディングも提案~
独自記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
11,984 view
日本初、ケニアから最短であなたのもとへ薔薇を届ける、アフリカの花屋さん。

株式会社Asante 代表取締役 萩生田愛さん

アフリカの大地とエネルギーが育んだ色鮮やかな大輪の薔薇。
その薔薇を輸入販売しているソーシャルアントレプレナー、萩生田愛(はぎうだめぐみ)さん。起業、そして「アフリカの花屋」を立ち上げるに至るまでの人生のストーリーを語って頂きました。

アフリカとの出逢い、アフリカへの想い

萩生田さんとアフリカの出逢いは、アメリカで過ごした大学時代。国際関係学を専攻したことで途上国、特にアフリカの貧困問題、学校に行けない子供たち、そして明日食べるものがない人たちのことなどを知ったそうです。学生時代の経験があったからこそ、「まだ触れてない世界に実際に触れてみたい」という想いが芽生え、その想いを叶えるために2011年に6年以上勤めた会社を辞めて、アフリカのケニアに渡ることを決意しました。アフリカで出逢った子供たち。私たち日本人となんら変わりのない、笑顔がまぶしい感情豊かな子供たち。ただ違うのは、学校があっても学校に行けないという現実。それは親に職がなく、子供たちは幼い頃から家計を助けるために働きに出ないといけないから。学校を建設するボランティアをしていた萩生田さんはその現実に複雑な想いを抱き、そして考えました。本当の意味で、今の私に何ができるのだろうか、と。

株式会社Asante 代表取締役 萩生田愛さん

アフリカの大地から学ぶ

ケニアで過ごした半年間は、1週間のうち月曜日から金曜日まではシャワーもない村でボランティア活動、週末はナイロビで過ごすという生活を送っていたそうです。ある週末、疲れきった体でナイロビに戻ると、1週間前に買った薔薇が、力強く色鮮やかに咲きほこって出迎えてくれたそうです。その薔薇とは、近くのモールで出逢った花屋さんから買ったもの。その花屋さんは、いつでもニコニコ笑顔を絶やさず、本当に花が大好きなんだな、と感じさせる方でした。ある日、萩生田さんが「幸せですか?」と聞いたら、花屋さんは「辛いこともあるけど、好きなことをしているから、幸せだよ。」と答えてくれたそうです。 アフリカで出逢った人たちを通して萩生田さんが学んだこと。会う前はどういう国民性なのか、まったく想像がつかなかったけれど、会ってみると自分となんら変わらないということを実感。経済的に豊かでも心が貧しい人もいるし、経済的に貧しくても心が豊かな人もいる。与えられた環境のなかで精一杯生きている人は、どの環境(国)でも心は豊かなんだということに気付いたそうです。環境や状況に責任はなく、すべては自分のとらえ方次第。萩生田さんもそうありたい、と強く感じました。

African Candle Night @東麻布サロンにて撮影

閃きをかたちに

アフリカで出逢った斬新で生命力にあふれた薔薇
    ↓
素晴らしさをぜひ日本人にも知ってもらいたい!
    ↓
ひょっとしたらアフリカの雇用に貢献できるかも?!

すべてのパズルのピースがはまったとき、萩生田さんは自分のやりたいことが見え、アフリカの薔薇を輸入販売することを決めました。実はアフリカの薔薇は高品質で、昔からすでに多くの国に輸出されているそうです。標高が2300kmと高く、朝夜の寒暖の差が激しく、さらには赤道直下で日照時間が長い東アフリカは、バラの栽培に特に優れているのだそうです。そして何より、この薔薇を扱うことでケニアの雇用の創出にもつながるということが、ますます萩生田さんの想いを確信に変えていったのです。実際ビジネスとして展開してみると、さまざまな苦難に直面しました。注文した本数が届かなかったり、品種が違っていたり。しかし、交渉ごとの難しさは万国共通、だからこそ相手の立場に立ち、自分の価値観や常識にあぐらをかかずに、ただひたすら根気強く前向きに交渉を続けて、今のかたちを創っていったそうです。

アフリカの薔薇で飾るエシカルウェディング

ウェディングと言えば花。
お客様と接するなかで、特に20代の人たちのウェディングに対する意識の変化を感じると、萩生田さんは言います。あるカップルに接客をした際に、アフリカの花を輸入販売することがどうアフリカの雇用促進につながるか話しをしたところ、一旦は立ち去った二人が、萩生田さんのブログを読んで感動したので、ぜひ来年の自分たちの挙式にはアフリカの薔薇で会場を飾りたい、と相談しに戻ってきたそうです。
コンセプチュアルなウェディングユニットのメンバーでもある萩生田さんは、今後もエシカルウェディングには力を入れ、アフリカの雇用に貢献することで幸せのおすそ分けをしていきたいと話してくれました。

感性とワクワクがアンテナ

「自分の感性とワクワクを信じて、楽しいと思うことにまっすぐ突き進んでゆけば、道はおのずと開く!」
萩生田さんから、ethica読者のみなさんへのアドバイスです。自分の気持ちがまず豊かであること、そして、何か大きなことをすることだけが社会貢献なのではなく、目の前の小さなことから取り組むのも大切な一歩だと話してくれました。
アフリカの花屋は2013年10月31日に株式会社Asanteとしてあらためて法人化し、また同11月14日には東麻布に花のある空間を楽しめるサロンをオープンしました。花と香りで感覚が豊かに満たされる時間を提供していきたいと萩生田さんは言っています。そして薔薇を始めとし、日常的に花あふれる空間を楽しむ生活を提案していきたいと、これからの想いを語ってくれました。

African Candle Night @東麻布サロンにて撮影

見れば見るほど魅了される素晴らしいアフリカの薔薇。
そして、その薔薇をこよなく愛する萩生田愛さん。
萩生田さんの想いが日本中に広まり、日本の家庭が愛と花で満たされますように・・・。

■アフリカの花屋

http://africa-flower.com

https://www.facebook.com/pages/アフリカの花屋/408651565864202

http://ameblo.jp/happymegoober/

 

取材協力=株式会社Asante 萩生田愛(はぎうだめぐみ)さん
Photo=Risa Mercier (TRANSMEDIA)

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)〜
http://www.ethica.jp

このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
【ethica Traveler】 連載企画Vol.5 宇賀なつみ (第4章)サンフランシスコ近代美術館
独自記事 【 2024/3/20 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 本特集では、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブ...
冨永愛 ジョイセフと歩むアフリカ支援 〜ethica Woman Project〜
独自記事 【 2024/6/12 】 Love&Human
ethicaでは女性のエンパワーメントを目的とした「ethica Woman Project」を発足。 いまや「ラストフロンティア」と呼ばれ、世界中から熱い眼差しが向けられると共に経済成長を続けている「アフリカ」を第1期のテーマにおき、読者にアフリカの理解を深めると同時に、力強く生きるアフリカの女性から気づきや力を得る...
【ethica Traveler】  静岡県 袋井市の旅 おいしいもの発見!
独自記事 【 2025/3/20 】 Work & Study
日本列島のほぼ真ん中で、駿河湾を囲むように位置する静岡県。その中でも、太平洋に面する西の沿岸部に近いところに袋井(ふくろい)市があります。東西の交流地点として、古くから人や物や情報の往来を支えてきた袋井市は、高級メロンやリゾート、由緒正しき寺院など、未知の魅力がたくさんあるユニークな場所です。今回は、そんな袋井市の中で...
持続可能なチョコレートの実現を支える「メイジ・カカオ・サポート」の歴史
sponsored 【 2025/3/19 】 Food
私たちの生活にも身近で愛好家もたくさんいる甘くて美味しいチョコレート。バレンタインシーズンには何万円も注ぎ込んで自分のためのご褒美チョコを大人買いする、なんてこともここ数年では珍しくない話です。しかし、私たちが日々享受しているそんな甘いチョコレートの裏では、その原材料となるカカオの生産地で今なお、貧困、児童労働、森林伐...

次の記事

フランスの冬パーティメニュー: 「フランスで最も美しい村」の黄金ワイン&とろ〜りチーズの簡単フォンドゥー ethica from paris
たまには「騒いだもん勝ち」なこともある!? エシカリスタVol.13 INHEELS共同代表 岡田有加さん

前の記事

スマホのホーム画面に追加すれば
いつでもethicaに簡単アクセスできます