さまざまな機会を通じて虐待児童を支援
「ハーレーサンタCLUB」の活動は、何もこの日だけではありません。年間を通じて虐待児童のための活動を行っています。その一つが「お仕事ってなあ~に?」と題した施設児童の就職支援イベントです。
これは施設にいる小学校3年生までの子供を対象にしたもので、施設の子供たちは、そのほとんどが18歳になると施設を出て就職しますが、大人との接点がなく父親の背中を見て育ってこなかった施設の子供たちは、父親から職業を感じ取る機会がないままに就職してしまいます。
そのため、多くの子供たちは就職してもすぐに離職し転職を繰り返して生活が荒み、最悪の場合は、悪い大人に騙されて犯罪に手を染めたりといった環境に陥ってしまうことさえあります。そこで、こうした子供たちに、遊びの中から仕事について学ぶ機会を与えることを目的に行っているのが「お仕事ってなあ~に?」です。
「ここでは、大工やパティシエ、ネイルアーティストなどといったプロを招き、一緒に竹馬や竹とんぼを作ったり、ケーキを作ったりしながら、子供たちを誉めてあげるのです。虐待を受けてきた子供たちは、大人から怒られることはあっても誉められることはほとんどありません。だからこそ、怒っている大人ばかりではないことを教え、このイベントを通じて仕事に興味を持ってもらえればと思っています」(峰さん)
この他、同グループでは、施設の子供たちをキャンプ場に連れていき、バーベキューを体験させるなどの活動も行っており、さまざまな機会を設けて、どうしても人間関係が希薄になりがちな虐待児童たちの支援を続けています。