たまには「騒いだもん勝ち」なこともある!?
あたしはこれがいいの!私はこれが嫌なの!と声を大にして騒ぎ立てたところであんまりいいことがないのは、経験済みの方が多いのでは?自分の要求を騒ぐよりも、建設的に話し合って話し合いで解決するのが大人。
ところが、最近ファッション業界では「消費者が騒いでブランドが動く」というパターンが目立ちます。これは、数少ない「騒いだもん勝ち」の構図かも?
記憶にあたらしいのは、最近動物愛護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals)のビデオでアンゴラウールの残酷な生産方法が明らかにされたのをきっかけにH&Mがアンゴラウールの生産を中断したこと。その際Zaraは特に行動を起こさずに生産を続行しましたが、消費者からの圧力に根負けして約1か月後にアンゴラウールの生産を中止しました。
H&Mが生産中止を発表した際、ZARAもそうするべき!という署名を募るリンクがフェイスブックでシェアされており、私もサインし更に友人たちにシェアしました。その主張が聞き入れられた時には、「あ、ほんとに届くんだ・・・」と思ったと同時に、「騒いだかいがあったぜ!!」ととっても力強い気分になったことを覚えています。
それで思い出したのが去年4月の大事故、欧米ブランド向けに服を作っていたバングラディッシュの縫製工場Rana Plazaの崩壊事故。1129人もの犠牲者を出したこの大惨事のあと、多くのファッションブランドがバングラディッシュの工場の安全基準を定めた法的拘束力のある協定 (Accord on Fire and Building Safety in Bangladesh) にサインしました。いくつかのブランドは率先してサインしましたが、TOPSHOP等を擁するARCADIAグループ等、腰が重かったブランドの後押しをしたのは消費者。消費者からの要求・圧力でサインしたブランドが沢山あります。
安いこととデザインだけが服選びの判断基準でなくなってきていることが、消費者の「騒ぐ」力で巨大ブランドにも伝わり始めた2013年。2014年も、私達がおばあちゃんおじいちゃんになった時に後悔しない世界を作るため、ひとつひとつの選択を意識していきたいですね。
(写真は前述のRana Plazaで建物崩壊前に作られたことがほぼ確実なジーンズ。先日ロンドンに行った時に、PRIMARKのお店で買ってきました。10ポンド、約1700円。どこにでもありそうなジーンズですが、これを作った工場であんなことが起こっていると知ったら、騒ぎたくもなりますよね・・・。)
—お知らせ―
2/14日(金)13:30-16:00
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