「新之助」×現美新幹線!食とアートのプレミアム女子旅 新潟レポート・前編 新たなブランド米「新之助」の故郷を訪ねて
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「新之助」×現美新幹線!食とアートのプレミアム女子旅 新潟レポート・前編

「新之助」産地訪問ツアーの往路は、特別運行の「現美新幹線」に乗車。写真家・蜷川実花さんの作品で覆われた外装。

2017年秋、新潟の新たなブランド米「新之助」が一般発売されました。紅白の着物を着た俳優・杉野遥亮さんのTVCMでご存知の方も多いはず。様々なキャンペーンやコラボ商品が、全国で展開されています。そんな中、11月17日に新潟県とJR東日本が企画した「新之助」の産地訪問ツアーにethica編集部が同行しました。

「世界最速の芸術鑑賞」現美新幹線で新潟へ

新潟の新しいブランド米「新之助」をより多くの方に知ってもらおうと、新潟県とJR東日本が企画した今回のツアーは、その名も「新潟の新しいお米「新之助」×「現美新幹線」プレミアムツアー」。「新之助」を使用した特別会席のランチ、お煎餅の手焼き体験や味噌蔵見学に加え、このツアーのためだけに「現美新幹線」が大宮-新潟間を走行する(※)という、特別な日帰り旅行です。女性限定、しかも平日の開催にもかかわらず、多数の応募があり、参加は抽選になりました。(※ 2018年1月現在、新潟-越後湯沢間を土日祝日のみ運行中。)

写真家・石川直樹さんの作品が並んだ14号車。ソファ席でゆったり作品鑑賞できる。

「世界最速の芸術鑑賞」というキャッチコピーの通り、「現美新幹線」の車内はまるで現代アートのギャラリーのよう。6両の車両の内観と外装を、8組のアーティストの作品が彩っています。「現美新幹線」は1車両を除いて自由席になっているので、車内を自由に移動し、思い思いの場所で作品を鑑賞することができます。13号車は、新潟県産の原材料を使用したスイーツなどを提供するカフェスペースに、キッズスペースも併設。新潟駅までの約一時間半、とても贅沢な移動時間です。

押し花を思わせる鮮やかな色彩の荒神明香さんの作品。参加者の多くが写真を撮っていた。

「詩的な模型/設計図」をコンセプトにしたインスタレーションを展開するアートユニット・パラモデルの作品は子供に大人気。

物語性のある古武家賢太郎さんの作品に囲まれた13号車には、「ツバメコーヒー」のコーヒーの香りが漂う。

11月17日のツアー当日、選ばれし参加者たちが大宮駅(埼玉県)に集合。写真家・蜷川実花さんの作品で覆われた「現美新幹線」の姿が見えると、ホーム上の参加者たちから歓声が上がりました。わあっと身を乗り出す女性60名に、「危ないです、おさがりください」と駅員さんも必死に注意。隣ホームで電車を待つ人々の注目を浴びながら、ハイテンションな女子旅の幕開けです。

通常「現美新幹線」は、新潟-越後湯沢間を土日祝日のみ走行している。

新潟ライスガールズから「新之助」のおにぎりのプレゼント

元気いっぱいの農家のお母さんたちで結成した「新潟ライスガールズ」。どんなに寒くても、ユニフォームの割烹着で活動。

この現美新幹線には、農家アイドル「新潟ライスガールズ」も同乗しました。「新潟ライスガールズ」は、新潟のお米をPRするために結成された新潟県内の農家のお母さんたちによるユニット。新潟の雄大な棚田風景をバックに彼女たちが歌って踊る「米色の片想い」や「しあわせむすび」の動画は、ネット上でも話題になりました。結成から5年、今年は「新之助」のプロモーションで、新潟と首都圏を行き来する多忙な日々を送っています。

大宮駅を出発して程なく、割烹着姿の「新潟ライスガールズ」たちが、「新之助」のおにぎりとおにぎりのレシピ本をツアー参加者一人一人に配って回りました。味はクルミとごま塩の二種類です。チャーミングなライスガールズたちの雰囲気に、参加者同士もすっかりうちとけて、おにぎりを手にみんな笑顔に。ここで初めて「新之助」を食べたという参加者も多かったようですが、「新之助」の特長の一つである「冷めてもおいしい」を早速に実感できました。

 

「新潟ライスガールズ」が、参加者一人一人に「新之助」のおにぎりと名刺を配って歩く。

さらに、このあと現美新幹線のカフェが提供するコーヒーとスイーツも振る舞われ、参加者たちは小腹を満たしてまったり。車内全体にまどろむような時間が流れ、乗客それぞれが、アート作品との対話を静かに楽しんでいるようでした。その間にも新幹線はどんどん北上し、いくつものトンネルを抜けた先に現れたのは、すっかり紅葉した越後の山並みが。

車両の端の席でひと休みしているライスガールズに「これから新潟はスキー客が増えてきますね」と話しかけると「昨日は魚沼で雪が降ったのよ」と教えてくれました。稲株の並ぶ乾田を眺めるその横顔は、やはり農家のお母さんの顔をしていました。現代アートに囲まれた空間で、おにぎりを食べながらお米の生産者と消費者が繋がる。往路だけでも十分すぎるほどにプレミアムな体験です。

「新潟ライスガールズ」の笑顔で、参加者同士もすっかり仲良しに。

神奈川県からお母さんと一緒にツアーに参加した最年少(4歳)のお嬢さん。みんなのアイドル。

新潟駅から白鳥の飛来地・阿賀野市へ

一時間半の快適な列車の旅を終え、新潟駅に到着した一行を待っていたのは、駅員さんたちの盛大な歓迎でした。参加者一同、この歓待にびっくりしながらも、新潟の方々の熱い期待を再認識。言うなれば、この産地訪問ツアーの参加者一人一人が、「新之助」の首都圏でのPRガールなのですから。大宮と新潟の気温差もなんのその、「いってきまーす!」と元気に新潟駅を送り出される一行。この最中にも、かっこいい駅長さんとちゃっかりツーショット写真を撮る強者もいて、もう終始賑やかな女子旅です。

大宮駅から新潟駅までわずか一時間半。新潟駅での盛大な歓迎に、参加者もノリノリ。

ちなみに、今回のツアー参加者に応募の動機などをうかがってみました。姉妹でツアーに参加していた東京都の照井さんは、Facebookで今回のツアーを知ったそうです。応募の動機はかねてから乗ってみたかった現美新幹線。「新之助」を食べるのは今回が初めてで、お米の「もちもち感」が印象的だったそう。現美新幹線の特別運行に惹かれて応募した参加者は照井さんの他にも多く、首都圏に住む女性たちに新潟やその産品への認識を深めてもらうきっかけの一つとして、アートに着眼したことは、産地訪問ツアーの企画として非常に効果的だったと思います。

また、旅行が大好きという東京都の中山さんは、ちょうど旅行計画中にこのツアー企画を知り、現地での体験・見学など充実の内容に即応募。普段から新潟のお米を食べているとのことで、新しい新潟米「新之助」が食べられるというのもポイントだったようです。また、往路の現美新幹線については「トンネルの中を通っている間も、窓ガラスにアート作品が映り込んで、他の新幹線にはない風景を楽しめる」と旅好きならではの独自の鑑賞方法を教えてくれました。誘われたご友人も「誘ってもらって感謝」と嬉しそうでした。

 

「現美新幹線」の車窓からのぞむ越後の山並み。取材の前日には魚沼で雪が降った。

さて、新潟駅前からバスに乗って一行が向かう先は、白鳥の飛来地として有名な瓢湖(ひょうこ)のある阿賀野市。ここに新潟の豪農・五十嵐家の邸宅を改築した「五十嵐邸ガーデン」があります。重厚かつモダンな明治・大正建築の佇まいをそのままに、現在では宴会場・結婚式場として使用されている五十嵐邸。5000坪の敷地内には、美しい日本庭園と「スワンレイクビール」の醸造所・瓢湖屋敷の杜ブルワリーもあります。

五十嵐邸ガーデンに到着すると、早速目に止まったのが紅白の「新之助」ののぼり旗でした。従業員の方々の丁寧なお迎えをいただき、この素敵なお屋敷で、新之助を使用した特別会席のランチをいただきます。(後編に続く)

後編・「新之助」×現美新幹線!食とアートのプレミアム女子旅 新潟レポート

記者:松崎 未來

東京藝術大学美術学部芸術学科卒。同大学で学芸員資格を取得。アダチ伝統木版技術保存財団で学芸員を経験。2011年より書評紙『図書新聞』月刊誌『美術手帖』(美術出版社)などのライティングを担当。2017月3月にethicaのライター公募に応募し、書類選考・面接を経て本採用となり、同年4月よりethica編集部のライターとして活動を開始。関心分野は、近世以降の日本美術と出版・印刷文化。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

松崎 未來

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