大切な友人に贈りたい本3選 「バレンタインには本を贈ろう!」  エシカが提案するバレンタイン2014<特集①後編その1>
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大切な友人に贈りたい本3選 「バレンタインには本を贈ろう!」 

昨年、紀伊國屋書店WEBサイトにてバレンタイン特集を書いて以来、「ずっと昔、バレンタインに本をプレゼントされた」と、ちらほらと伺うようになりました。興味深いことに、皆さん共通していらっしゃるのは、何十年も昔のバレンタインに「『○○○○』という本を、こんな人から貰った!」 と鮮明に覚えているとのこと。

 

確かに、贈られた側としたら「そこにどんな意味合いが隠されているのやも?」と読み進めてみるからこそ、知らず知らずのうちに、記憶に深く刻まれるのかもしれません。今回特集の後編では、本を贈りたい相手との関係別にお薦めの本を選んでみました。

大切な友人に贈りたい本3選 ”恋愛とはまた違った「愛」の物語”

男性女性問わず、友情に性別の壁はありません。初めて出会った瞬間から親友になってしまうこともありますが、なんと言っても「トモダチ」の醍醐味は「お互いの友情を育み合うこと」にあるのかもしれません。ここでご紹介する三冊は、どれも人間味に溢れ、時には逡巡しながら他者と関わっていく友情を描いた作品です。甘いトモチョコと一緒に、ほんのりビターな作品はいかがですか?

『チャリング・クロス街84番地』ヘレーン・ハンフ編著 中央公論新社刊 ¥680 (税込)

ニューヨーク在住の女性と、ロンドンの古本屋さんとで、実際に交わされた往復書簡をもとに綴られた心の交流の物語。「チャリング・クロス街84番地」と記されたタイトルは、この実在した古書店の住所をそのまま付けられたもの。しっとりと、友情について語り合いたくなる人に贈りたくなってしまう一冊です。

詳しくはこちらから、紀伊國屋書店 KINOKUNIA WEB STORE

http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784122011632

『キッチン』吉本ばなな著 新潮社刊 ¥451(税込)

吉本ばななのデビュー作。「大切な人を亡くしてしまったら?」というテーマが、一見、バレンタインには似つかわしくないかもしれません。しかし、辛い時、哀しい時、孤独な気持ちになった時には、そっと寄り添ってくれる、そんな家族のような「親友」にこそ贈りたい「心の再生」の物語です。

詳しくはこちらから、紀伊國屋書店 KINOKUNIA WEB STORE

http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784101359137

『幸福な遊戯』角田光代著 角川書店刊 ¥500(税込)

他者との出会いにより、幸せの形を考えはじめた主人公たちを中篇三作、それぞれに描いた角田光代のデビュー作。大人として成熟しきる少し前の段階で、言いようのない孤独感を恐れたり、将来への混沌とした不安を抱えたりした人は多いのではないでしょうか? そんなもどかしさやダメさ加減を分かち合ってくれた「友」に、感謝を込めて贈るのはいかがですか?

詳しくはこちらから、紀伊國屋書店 KINOKUNIA WEB STORE

http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784043726011

【後編その2に続く】

Book Review

奥村知花 OKUMURA CHICA 成城大学卒。“本しゃべりすと”として、新刊書籍のパブリシティに携わりつつ、書評エッセイなど執筆。

【次回の予告】

【後編その2】少し歳の離れた方たちへ(再読し、変わる視点を愉しむ)
【後編その3】「愛してる」って伝えたい(一番大事なあの人へ贈る、愛の本)

更新タイミングは、ethica編集部facebookやTwitterでご案内させて頂きます。

Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

奥村知花

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