ethicaもメディアパートナーとして参加した【SB 2018 Tokyo】(前回記事)。様々な企業・団体のサステナブルな取り組みやアイデアに触れることができました。今回は、サラヤ、電通、テレビ東京のパネリストによるセッションの一部をご紹介します。なかでも、ethicaのオフィシャルスポンサーでもあるサラヤの活動にぜひご注目ください。
理解しやすく・実行しやすくする“デザイン”とは
現代の企業にとって、「サステナブル」というキーワードは欠かせないものになってきています。それを企業価値=「ブランド」として確立するには様々な工夫が必要です。この課題について向き合っている各企業のセッションはたいへん興味深いもので、様々なヒントが開示されました。
まず、『3つのデザイン』が意味するのは以下。
1. パーパスデザイン(企業理念や存在する目的)
2. コミュニケーションデザイン(従業員や消費者を巻き込む力)
3. ソーシャルビジネスデザイン(社会的課題を解決するアイデアや発想力)
もちろん、昔からこれらを意識して実行している企業は多いと思いますが、①②③のデザインをバラバラに進行させていたり、社内で共通言語として機能していなかったりする場合も多々あります。こういったことを社内外に浸透させるには、理解しやすく・実行しやすいようにデザインするのが重要になってきます。
たとえば、①パーパスデザインも、経営トップだけでなく社員一人ひとりが同じように語れることが理想となります。
たとえば、サラヤの「手洗いプロジェクト」
サラヤ「手洗いプロジェクト」ダンス映像の配信やイベントなど、子供達にも分かりやすいデザインで手洗いの大切さを広めました
サラヤといえば「ヤシノミ洗剤」。あのヤシの木が描かれたパッケージは、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。サラヤは比較的小さな企業ですが、誰もが知っている衛生や環境、健康に関する商品を数多く展開しています。そして、サラヤと聞くと、環境保護に貢献している企業として思い浮かべる人も多いと思います。それは、パーム油など商品の原材料を調達する地域に貢献し、社会課題として発信し続けているからにほかなりません。
このCSR活動でとくに有名なのが、ボルネオ島の環境保全活動です(https://www.saraya.com/conservation/index.html)。原料を調達して商品を供給し続けることや雇用の安定も必要な一方、森林の減少防止や野生動物の保護にも気を配らなければなりません。
そこで、持続可能なパーム油生産のために、野生生物や森を守りながら生産者や消費者の生活も維持していくため、2004年から「ボルネオ環境保全活動」を開始し、環境保全と原料調達の両面からこの問題に向き合っています。
具体的には、「ヤシノミ洗剤」をはじめパーム油関連ブランドの各製品の売上げの1%を還元。これはボルネオ保全トラスト(BCT)を通じてボルネオ島の環境保全に使われています。
サラヤの得意分野である「衛生」で社会課題を解決する
また、2009年に新型インフルエンザのパンデミックが起きた際
記者 小田 亮子
神奈川県出身。求人広告、結婚情報誌などの制作ディレクターを経てフリーランスに。現在おもにブライダル関連のレポートを「ゼクシィ」「ゼクシィPremier」にてディレクション。「ethica(エシカ)~私によくて、世界にイイ。~ 」ほか、エステティック、化粧品、ジュエリーなどの記事をライティング。三人姉妹の真ん中に育ち、女子高・女子大卒。趣味は愛猫(雌)との女子会。
ーーBackstage from “ethica”ーー
サラヤは社会貢献で企業価値をあげるという、理想的ともいえるブランディングを実現しています。今後は、「手指を消毒する」=「サラヤする」と言ってもらえるよう、さらに衛生観念を広めていきたいということでした。
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp