この10連休のオープニングに、ジャズの生演奏はいかがでしょうか?今回は、東京・神田淡路町で2019年4月26日(金)から28日(日)の3日間に渡って開催されるJAZZ AUDITORIA 2019 in WATERRAS(ジャズ・オーディトリア2010・イン・ワテラス)をご紹介します。
屋外の開放的な空間で楽しめて、出演アーティストも一流揃い。しかも入場無料。連休に海外旅行でもしようかと思っていたのに、気づいたらまだノープランのみなさまにオススメのイベントです。
JAZZ AUDITORIA 2018より
この10連休のオープニングに、ジャズの生演奏はいかがでしょうか?今回は、東京・神田淡路町で2019年4月26日(金)から28日(日)の3日間に渡って開催されるJAZZ AUDITORIA 2019 in WATERRAS(ジャズ・オーディトリア2010・イン・ワテラス)をご紹介します。
屋外の開放的な空間で楽しめて、出演アーティストも一流揃い。しかも入場無料。連休に海外旅行でもしようかと思っていたのに、気づいたらまだノープランのみなさまにオススメのイベントです。
会場であるワテラスという複合施設は、丸ノ内線の淡路町駅ばかりでなく、千代田線の新御茶ノ水駅、都営新宿線の小川町駅、JRの御茶ノ水からも徒歩圏にある便利な場所です。このイベントはワテラスができた2013年からずっと続いているもので、2018年には36,500人の来場者を集めています。
このJAZZ AUDITORIAは、大御所ジャズピアニストであるハービー・ハンコックが、4月30日をインターナショナル・
企画・制作は、東京・青山にあるジャズの殿堂、ブルーノート東京によるもの。ブルーノートと言えば、大人のための夜のエンタテインメントスペースのイメージが強いですが、このイベントは、開放的な広場で昼夜行われるイベントにふさわしい、絶妙なラインナップになっています。日頃あまり観ることのできないビッグバンド(ホーンセクションを中心にした大所帯のジャズバンド)あり、アカペラグループあり、そしてベテランから新鋭のグループまで、バリエーションも豊富。神田淡路町の空に鳴り響く演奏が浮かんでくるようです。
そして、ジャズをよく知らない方にとっても、3日間すべてのプログラムを通して観ても飽きることのない、ジャズの世界への「入り口」となることができるイベントになっています。
ホテルのバーやおしゃれなレストランで、よくかかっている音楽と言えば、ジャズです。自分の音楽プレイヤーには入っていなくても、実は日常的にはジャズを何となく耳にしているのです。
ところが、歴史的には大衆音楽だったはずのジャズが、今はどちらかと言うとマニアックで、入り込みにくいイメージがあります。
ただ、ジャズがお店のBGMだけで終わってしまうのはもったいない。
ジャズと言えば、ライブです。
JAZZ AUDITORIA 2018より
アドリブ演奏のスリリングさや、人間力の高い演奏者が放つ音の持つ「栄養分」をたくさん浴びる体験ができるのが、ジャズのライブの魅力です。
クラシックやポップスの生演奏は、リハーサルを何度も重ねて、意図したとおりの演奏をきちんと「再現する」ことが基本になっています。
ジャズは、レベルの差こそあれ、出たとこ勝負の自由な演奏が許される、むしろそれが推奨される音楽ジャンルです。
ジャズは、一流の演奏者たちのインスピレーションのぶつかり合いによって、その場で生まれた「奇跡」を楽しむものなのです。
そのアーティストの楽曲をあらかじめ聴いて覚えておく必要は、さほどありません。一瞬一瞬に生まれ出す奇跡を、演奏者と観客が体験するのが、ジャズです。
今回のプログラムに「綾戸智恵 meets ルイス・バジェ&アフロキューバミーゴス!」があります。この「meets」という言葉が象徴しているとおり、綾戸智恵さんと、キューバ出身のトランペッター、ルイス・バジェさんというバックグラウンドの違う二人がステージで出逢って、その化学反応によって音の「奇跡」を起こしてくれるでしょう。
4月26日(金)
金曜日の夕刻から始まる初日は、10歳の若さでピアニストとしてメジャーデビューし、作曲家・編曲家としても活躍する奥田弦さんと、男性6人組アカペラユニット、BROAD6が出演。
10連休前夜をゆっくり過ごすのにふさわしい二組です。
17:45〜 オープニングセレモニー
17:55〜 奥田弦
奥田弦
19:15〜 BROAD6
BROAD6
4月27日(土)
2日目は、明治大学ビッグ・サウンズ・ソサエティ・オーケストラによるビッグバンドの分厚いパフォーマンスのあと、キューバ出身のピアニスト、アルフレッド・ロドリゲスによるうっとりする演奏。そして、フリューゲルホーンという、ちょっと珍しい金管楽器の奏者であるTOKU が、シンガーShihoをゲストに迎えて最後を締めます。
13:00〜 明治大学ビッグ・サウンズ・ソサエティ・オーケストラ
明治大学ビッグ・サウンズ・ソサエティ・オーケストラ
15:00〜 アルフレッド・ロドリゲス・トリオ presented by QUINCY JONES PRODUCTIONS
アルフレッド・ロドリゲス・トリオ presented by QUINCY JONES PRODUCTIONS Photo by Anna Webber
17:15〜 TOKU with Guest: Shiho
TOKU with Guest: Shiho
4 月28日(日)
最終日は、綾戸智恵とルイス・バジェのコラボ、そしてジャズ・トランペット第一人者であるエリック・ミヤシロ率いるブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラのパフォーマンスにも大いに期待できますが、その合間に出演するbohemianvoodooにも注目。公式ウェブサイトにPVがありますので、ぜひ彼らの緻密でクールなサウンドをチェックしてみてください。
13:00〜 綾戸智恵 meets ルイス・バジェ&アフロキューバミーゴス!
綾戸智恵 meets ルイス・バジェ&アフロキューバミーゴス!
15:15〜 bohemianvoodoo
bohemianvoodoo
17:30〜 ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ directed by エリック・ミヤシロ
ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ directed by エリック・ミヤシロ
全公演無料ですが、各開催日とも座席整理券の配布があります。詳細はJAZZ AUDITORIA 2019 in WATERRASオフィシャルサイトでご確認ください。
こういうフェスで観て、気に入ったアーティストがいたら、単独ライブにも足を運んでみましょう。ちなみに、アルフレッド・ロドリゲス・トリオは、2019年5月1日(水)~2日(木)に、ブルーノート東京にも出演する予定です。
もしくは気に入ったアーティストが誰に影響を受けてジャズに傾倒したかをチェックしてみて、そこに遡って聴いてみるのもよいかも知れません。
ちなみに、bohemianvoodooのウェブサイトでは、ピアノ/キーボードを務める木村イオリさんのプロフィールに、ドビュッシーとビル・エヴァンスに影響を受けた、と書いてあります。かたやクラッシックで、もういっぽうはジャズの人。そんなちょっと変わった趣向が、彼の個性を形成しているのですね。
まずは、入り口のドアを開けてみましょう。
記者:山田勲
上智大学理工学部卒。1985年ソニー株式会社入社。ソニー・ミュージックエンタテインメントEPICソニーレコードのディレクターを経て、インタービジョン・レーザーフィッシュ取締役などを歴任、ethica編集部では音楽制作の現場経験を活かし、音楽を中心にエンタメ分野のライティングを担当。これまで担当した著書に「デジタルエレクトロニクスの秘法」(岩波書店ジュニア新書)、「0と1の世界」(教育出版・中学国語3)の寄稿がある。
ーーBackstage from “ethica”ーー
欧米では1か月単位の休暇を取るのも当たり前ですが、なかなか休みを取りづらい日本人にとって、この平成から令和にかけての10連休は、久しぶりに堂々と休める(もちろんお仕事の人もいらっしゃいますが)ご褒美ではないでしょうか?
私はジャズギターを習っていたことがありますが、どうもジャズのアドリブというのがなかなかできない。決めたことをそのとおりにやることは得意でも、自由にやっていい、と言われると躊躇してしまう日本人的な気質が邪魔をするようです。
そんな私が、音楽ディレクターをしていたとき、今回の大トリを務めるエリック・ミヤシロさんにスタジオミュージシャンとしてのお仕事をお願いしたことがあります。ガラスの向こうにいる彼は温厚な印象でしたが、いざ演奏が始まったときの、天を突き破るような鋭い音のトランペットには度肝を抜かれた記憶があります。
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp
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