9月9日は”エシカルなコーヒーの日” 全国のスターバックスから発信する持続可能な未来へのメッセージ 「99 キャンペーン」発起メンバー・酒井 恵美子さん(インタビュー前編)
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9月9日は”エシカルなコーヒーの日” 全国のスターバックスから発信する持続可能な未来へのメッセージ

今年も、全国のスターバックス店舗で9月9日に合わせ「99 キャンペーン」が開催されます。キャンペーン5年目を迎える今年は、2019年2月にオープンした、コーヒーの世界を五感で感じる事ができる最新スポット「スターバックス リザーブ ® ロースタリー 東京」と、同4階にある、多様な人同士の対話を生み出す「AMU (アム) インスピレーション ラウンジ」も、初のキャンペーンを実施します。

(記者:ethica編集部・ヒカリ)

「99%」

これは、スターバックス コーヒー ジャパンが2018年度に調達した全コーヒー豆のうち、持続可能でエシカルなコーヒー豆の購買率を表しています。

10年以上に渡り、コーヒーのエシカルな調達に取り組んでいるスターバックスでは、2015年以来この「99%」という購買率を達成し続けています。この99にちなみ、毎年9月9日を”エシカルなコーヒーを考える日”とする、通称「99 キャンペーン」を実施しています。日本発のこの取り組みは、今ではカナダやイギリスなど各国のスターバックスにも広がり、多くのスターバックスファンがエシカルなコーヒーのあり方を考えるきっかけを作ってきました。

エシカルなコーヒー調達への想い

スターバックスは、コーヒー豆の調達以外にも様々な取り組みを通じ、ビジネスにおける持続可能性を追究しています。

最近では「2020年半ばまでに国内全ての店舗で使い捨てプラスチックストロー使用をゼロにする」という、脱プラスチックに対する野心的な目標を掲げたことも大きな話題となり、この宣言をきっかけに他の企業・団体でも、脱プラスチックに向けたアクションが続々と表明されました。

そんなスターバックスでは2004年から、エシカルなコーヒー豆の独自調達モデル「C.A.F.E. プラクティス」を導入し、それらの基準を満たしたコーヒー豆の調達に取り組んでいます。

C.A.F.E.プラクティスのガイドライン

国際環境NGOコンサベーション・インターナショナルの協力のもと作成されたスターバックス独自の調達ガイドライン。コーヒー豆の品質がスターバックスの基準を満たしていること、適正な価格が生産者に支払われていることを証明できること、さらには生産者の生活向上や生産地の環境への影響を抑えることが含まれている。

「99 キャンペーン」発起メンバー・酒井 恵美子さん(インタビュー前編)

スターバックスのエシカルなコーヒー豆調達の取り組みや、今年の「99 キャンペーン」について、本企画の発起人の一人でもあるマーケティング本部  Social Impact チームの酒井 恵美子さんにお伺いしました。

ヒカリ: スターバックスは ”エシカル” という言葉がまだ浸透していない頃から、独自の基準を設けてエシカルなコーヒー豆の調達に取り組まれてきましたね。長年にわたりエシカル調達に取り組み続ける理由は何でしょうか?

また、エシカル調達によりスターバックスが目指す姿についてもお聞かせください。

酒井さん: 気候変動によるコーヒー豆生産量や生産者の減少など、コーヒー産業は今、様々な課題を抱えています。

スターバックスは、創業以来ずっと、人と人のつながりを大切にし、コーヒー生産に関わる人たちと誠実に向き合い、信頼関係を築いてきました。未来にわたっておいしいコーヒーをお客様にお届けし続けるために、コーヒー生産者の暮らしや地球環境を守りながら、サステナブルにコーヒーつくり、サステナブルな方法で提供する努力をする必要があると考えています。

さらに、スターバックスだけの取り組みに終始することなく、コーヒー業界全体が持続可能なコーヒーを提供できるよう、企業の枠を超えて働きかけを行うことも、私たちの大きな役割だと考えています。

持続可能なコーヒー調達を実現するための取り組み

たとえばスターバックスは、より持続可能なコーヒー調達を実現するため、2013年にコスタリカで自社農園「ハシエンダ アルサシア農園」をオープンしています。

農園内にはファーマーサポートセンターや研究施設が設置され、安定的にコーヒー豆栽培ができるようなノウハウを提供したり、気候変動の影響を受けにくいコーヒー品種の開発を進めたりしています。ここで得た研究成果は、無償で生産者に還元しているそうです。

コーヒーの生産に携わる人は、世界中に2500万人以上いると言われています。その中で、スターバックスがこれまでに関わってきたコーヒー生産者はおよそ100万人。世界中のコーヒー生産者の生活を豊かにするためのスターバックスの挑戦は、まだまだ続きます。

(後編に続く)

<後編>

最新スポット「スターバックス リザーブ ® ロースタリー 東京」でエシカルを考えるイベントを実施

キャンペーン詳細

 

【全国のスターバックス店舗】

期間中、スターバックス店舗のパートナー(従業員)が、カップに「99」を描いてドリンクを提供するほか、一部店舗では生産地での取り組みを紹介するミニセミナーやコーヒーテイスティングを開催します。 ※ 申込不要

・実施期間:2019年9月7日 (土) 〜 2019年9月9日 (月)

【スターバックス リザーブ ® ロースタリー 東京】

生豆から1杯のコーヒーになるまでの過程を間近で見ることができる特別な空間で、コーヒーへの情熱あふれるパートナーが、生産地への想いやエシカルな調達について語ります。 ※ 申込不要

・実施期間:2019年9月9日(月)

・実施場所:スターバックス リザーブ ® ロースタリー 東京 (東京都目黒区青葉台2-19-23)

【AMU インスピレーション ラウンジ】

「みんなのエシカル ー 今日からできるエシカルなアクションとは?」と題し、多様な参加者が想いを語らい、編み上げる座談会「AMU (アム) セッション」を開催します。 ※ 参加は招待制

・実施期間:2019年9月9日 (月) 19:00 〜 20:00

・実施場所:スターバックス リザーブ ® ロースタリー 東京4階「AMU インスピレーション ラウンジ」(東京都目黒区青葉台2-19-23)

酒井恵美子

スターバックス コーヒー ジャパン株式会社 マーケティング本部 広報部 Social Impactチーム

東日本大震災から1年後の2012年3月より現職。同9月にスタートした、全国の店舗を通じて、毎日の1杯で東北の復興を応援できるプラットフォームとして、震災遺児の高等教育への進学を支援する。公益財団法人みちのく未来基金への寄付プログラム「ハミングバード プログラム」の立ち上げに関わる。スターバックスがグローバルで進める使い捨てプラスチック削減プロジェクトや、コクヨ株式会社との協働で取り組んだミルクパックをリサイクルしたCampasノートの開発にも参加。サステナブルにつくられたコーヒーをサステナブルに提供するあり方を実践するため奮闘中。

記者:内藤日香里

法政大学法学部法律学科卒。学生時代に東ティモール支援のNPO活動を通じ、フェアトレードに関心を持つ。大学卒業後は区役所に入庁。アフリカ発エシカルブランドにプロボノとして参加。エシカル、サステナブルの取り組みをライフワークにしたい気持ちが強まり、公務員を辞めることを決意。その後、気候変動対策のコンサル会社を経て、広報の仕事に従事。2019年8月よりethica編集部のライターとして活動を開始。プライベートでは1児の母、ときどき筝奏者。

ーーBackstage from “ethica”ーー

普段からスターバックスおなじみの看板を目にすると、コーヒーを求めてふらっと立ち寄ってしまう筆者。実は今回の取材を通じ、はじめてスターバックスのエシカルコーヒー調達について知りました。

そして、一社での取り組みに留まらず、他の企業やコミュニティにもムーブメントを広めようとする姿勢に、スターバックスのエシカル調達に対する本気度を感じました。コーヒー業界のサステナビリティを願う身としては、ますます”ふらっと”立ち寄りたくなってしまいそうです(笑)

<関連記事>

「倫理的に調達したコーヒーを提供する」スターバックスの考え方

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

内藤日香里

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