女性は長くつきあうからこそ初経教育が大事。生理をポジティブイメージに 日本カルミックの石田さんにお話を伺ってきました!
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女性は長くつきあうからこそ初経教育が大事。生理をポジティブイメージに

日本カルミック株式会社 サニッコプロダクト統括部 マネージャー 石田はるかさん

「日本カルミック」という企業名を知らなくても、このロゴを見れば「知ってる!」となりませんか?そう、よく見かける場所はトイレです。衛生に関わる商品を手掛ける「日本カルミック」は、創立50周年を迎えた歴史ある企業。そして現在、衛生面だけにとどまらない一歩進んだポジティブアクションを展開しています。その一つが、初経教育のサポート。「ユニ・チャーム」や「サンリオ」など、賛同企業とのコラボも注目されています。

生理のイメージをもっと明るくオープンに

タッチレス生理用ボックス『サニッコ』のレンタル事業を行っている「日本カルミック」。設置数は日本全国で10万台を超え、駅や商業施設などの女子トイレで、ひんぱんに見かけることができます。

この高い認知度をいかして、「日本カルミック」では以前より生理に対するマイナスイメージ払拭に努めてきたそう。日本では生理をタブー視する風潮が強く、2015年に女性の健康管理アプリ「Clue」とNGO国際女性健康連盟が共同で行った調査では、「女性のクラスメイトや同僚と生理について気軽に話すことができるか」という設問で190カ国中ワースト1位、「男性のクラスメイトや(以下同文)」でもワースト2位という結果が出ています。同調査ではフィリピンやデンマークが高い評価を得ており、文化によって捉え方がかなり異なっていることが分かります。

日本では『サニッコ』の設置提案時に、「生理に関する話題・問題は声に出しづらい」というマイナスな声が女性からも多数寄せられており、まずは、事業を通じて生理のイメージをもっと明るくオープンに変えることにチャレンジすべきと考えるようになったそうです。

全国の小・中学校へ初経教育セットを無償配布

今回、初経教育の先駆者である「ユニ・チャーム」とのコラボレーションにより、生理のイメージを変える活動を加速。初めて生理のことを学ぶ段階で、より多くの人にポジティブなイメージと正しい知識を広めることを目指しました。

まず、2019年4月より開始したのが、初経教育セットの無料配布。初経教育冊子と、ナプキン2種、おりものシート1種をセットにして、全国の小・中学校の女子児童に贈られました。小学生になると、いずれ生理が始まることは知っていて、大まかな説明なども受けますが、そもそもなぜ生理があるのか、その期間や経血の量、手当の仕方や過ごし方など、具体的なことは曖昧なままで疑問や不安が残ることもしばしば。また、友達や親にも聞きづらいと感じる子供もいます。そこで、その不安を払拭したいと作られたのが初経教育冊子「はじめてからだナビ」(女の子用と保護者用の2種)です。かわいらしいイラストが満載で、生理についてとても具体的に分かりやすく解説がされています。一読するだけで正しい知識が得られるので、不安な気持ちが解消されて、大人の女性の仲間入りをする時が、ちょっと楽しみになるかもしれません。

「ユニ・チャーム」のソフィなど人気商品も入った初経教育セット。セットの袋にはハローキティがデザインされています。現在、全国の小中学校からたくさんの申込みがあるそう。

産婦人科の先生が監修した初経教育冊子「はじめてからだナビ」。イラストが満載で分かりやすく解説してあります。「ユニ・チャーム」の公式ホームページからも閲覧可能です。

 

ハローキティが月経困難症を啓発

初経教育セットでは、あのサンリオの人気キャラクター・ハローキティも大活躍。「これから大人になる女の子へ」というメッセージカードが同封され、さらに、セットの袋にもキティちゃんの姿が。女子にとって、とっても明るい気持ちになれる贈物です。

また、全国の中学・高校・大学向けに、ハローキティをデザインした『サニッコ』の設置も進めています。こちらには、月経困難症を啓発するステッカーが張られていて、生理用品を処理する際に、子宮内膜症などの病気に対する気付きを与えてくれます。若いうちから生理が知らせてくれるサインを見逃さないようにしたいですね。

ハローキティがデザインされた『サニッコ』。ちなみに、全ての『サニッコ』は2カ月ごとに回収され、洗浄や抗菌コーティングを行うそう。徹底した衛生管理は「日本カルミック」ならでは。

今年3月から、『サニッコ』に月経困難症を啓発するステッカーを掲示し、生理痛に対する早期の婦人科受診を奨励する「月経困難症啓発活動」も行っています。月経困難症とは、生理痛がひどく日常に支障をきたす状態をさします。正しい知識を持ち、自分を守る行動を起こしてほしいという願いから、このステッカーを通じて早期の婦人科受診を呼びかけています。

日本カルミック株式会社 サニッコプロダクト統括部 マネージャー/石田はるか

2012年に新卒入社後、営業および本社営業補助業務を経て5年目よりサニッコのプロダクトマネージャーに就任。現在、サニッコのさらなる市場拡大・価値向上を目指し、コラボレーション企画運営や営業手法計画、商品ラインナップ管理等を担当。

「新しい試みをどのように浸透させ、現場の方に気持ちよく動いていただくかをいつも考えています。とても難しいですが、日々勉強です。私は本部では若年層ですが、男兄弟&末っ子でのびのび育った性格を活かし、しっかり自分の意見を述べるようにしています。日本カルミックは自由な社風で、きちんと提案すれば任せていただけるところも多いので、プレッシャーもありますが自分の成長につながります。また、サニッコを通じて女性活躍推進など、社会の流れを肌で感じられるところも、とても面白いですね!」

記者 小田 亮子

神奈川県出身。求人広告、結婚情報誌などの制作ディレクターを経てフリーランスに。現在おもにブライダル関連のレポートを「ゼクシィ」「ゼクシィPremier」にてディレクション。「ethica(エシカ)~私によくて、世界にイイ。~ 」ほか、エステティック、化粧品、ジュエリーなどの記事をライティング。三人姉妹の真ん中に育ち、女子高・女子大卒。趣味は愛猫(雌)との女子会。

ーーBackstage from “ethica”ーー

今回お話をうかがったサニッコプロダクトの石田さん。サニッコ愛にあふれていましたが、単に設置台数を増やすのが目的ではなく、女性の健康の大切さ、早期の初経教育の重要性を訴え、サニッコがその一助になればとおっしゃっていました。また、最近では「ツキイチ!生理ちゃん」といったマンガや、「パッドマン」といったインド映画なども話題を呼んでおり、日本全体で生理のイメージがオープンに変わってきていますので、この流れを加速させていきたいとも話していました。清潔で便利なサニッコですが、使う際は自分の健康状態も気にかける機会にしたいですね。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

小田 亮子

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