カップに描く、お客様へのメッセージ
ヒカリ: ドリンクカップに「 99 」と描く取り組みも、パートナーとお客様のコミュニケーションを生む工夫の一つなのでしょうか?
酒井さん: その通りです。ドリンクカップにお客様へのメッセージを書く習慣が、もともとスターバックスにはあるのですが、「 99 キャンペーン」では全国の店舗で「 99 」を描くことで、「” 99 ” って何だろう?」と感じたお客様とパートナーの会話のきっかけになればと思っています。
ヒカリ: 確かに、スターバックスさんでは日頃からドリンクカップを通じてのコミュニケーションがよくされていますよね。利用する側としても、カップにメッセージがあるとすごく嬉しいです。
酒井さん: そうですよね。実はこれ、パートナーが自発的に始めた取り組みがいつの間にか全国に広がっていったものなんです。
たとえば、小さなお子さんがいらしたらネコのイラストを描いて渡しているパートナーがいたり、空港内の店舗であれば、旅行者の方に「 Welcome」と描いてお渡ししたり。特にガイドラインがあるわけでもないので、現場のパートナーが思い思いに取り組んでいます。
「 99 キャンペーン」のように全国の店舗で統一してカップにメッセージを書くのはむしろ珍しい事例です。これもまた、一つ面白い取り組みではないかと思っています。
ヒカリ: 普段カップにメッセージを描くの、てっきり本部の号令で行なっている取り組みかと思っていました!
こうした素敵な取り組みがパートナーさんの自発的な行動から生まれる、そのモチベーションの源って何だと思われますか?
酒井さん: スターバックスはミッションの中で「人々の心を豊かで活力あるものにすること」を掲げています。美味しい一杯のコーヒーを通じて、お客様の1日を心豊かなものにするのが、私たちの使命です。
パートナーひとり一人が、常にお客様の喜びを考えているからこそ生まれたのが、ドリンクカップにメッセージを描く取り組みだと思うんです。
ヒカリ: 現場発の取り組みが全国に広がるって、素晴らしいことですね。
酒井さん: どの店舗の誰が始めたことかはわからないけど、気がついたら全国に広まっていた。そんな風に始まる活動が多いですね。
私たちサポートセンター(本部)としては、常に店舗に良いパスが出せるようにしたいと思っています。良いパスが出せれば、それをキャッチした店舗からお客様へ、想いの輪を波紋のようにどんどん広げていくことができるので。そんな風にして世の中により良い変化をもたらすことができたらと思います。