私は、文部科学省が展開する「トビタテ!留学JAPAN」の9期生として1年間ドイツに滞在しました。そこで学んだこと、感じたことを綴っていきます。
ドイツに来た目的
ドイツで大学にも通わず、何をしているのか。何のためにドイツに来たのか。
今日はそんな質問にお答えします。是非最後まで読んでいただけると嬉しいです。
私のこの1年間のテーマは
『ドイツでのボランティア活動を通して、日本の学生にボランティア活動の魅力を伝えたい。』
3年間、NPO法人じぶん未来クラブにてKS(キッズサポーター)として活動してきた私は『ボランティア活動』というものにとても惹かれました。
みなさんは 『ボランティア活動』という言葉にどんな印象を持ちますか?
ボランティア活動は 「必須」ではありません。
ボランティア活動の魅力
やりたい人がやる。やりたくない人はやらない。
このように参加の自由がある。仕事や学校は義務であり、嫌でも行かなくてはいけません。でもボランティアは違います。だからこそ同じ気持ちを持った人と出会うことができる。また、ボランティア活動と一言でいってもその種類は無限とあります。だからこそどんな人でも自分に合った活動を見つけることができる。たくさんの人と関わる活動もあれば、そうでない活動もある。誰かのための活動もあれば、地球のための活動もある。自分のために行う活動もあるでしょう。 こういった『自分で決められる/選べる自由』があることが一つ目の魅力だと私は思います。
そしてもう一つの魅力は 『優しさの連鎖』が生まれるきっかけになれるということ。
ボランティア活動と聞くと「人助け」とか「慈善行為」とか、もしくは「偽善」という言葉を連想する人もいるかもしれません。私は、ボランティア活動は人のためにする人もいれば、自分のためにする人もいる。『どっちでもいい。』と私は思っています。どちらにせよ、その活動によって助けられている人が世界のどこかに必ずいるのです。
優しさの連鎖
自分が楽しい!と思うことをする。そのことが誰かの笑顔につながる。こんなに素敵なことって無いと思います。 そして、優しさは連鎖して、広がるものだと私は強く信じています。 誰かに優しくされたら、人はだれだって嬉しい気持ちになりますよね。普段よりも人に優しくなるかもしれません。普段はしないようなこと(例えば道に落ちているゴミを一つ拾う)をしよう!と思うかもしれません。こんな風にして優しさは、形を変えて無限に広がっていくのです。
ボランティア活動はこの『優しさの連鎖』を広げるきっかけになると私は信じています。さらにボランティア活動は自分をたくさん成長させてくれます。学校やバイトとは違った責任感と自主性を要し、異なる年代の人との関わり方を学んだりして、成長の機会がとても多いです。
実際に私は、NPO法人じぶん未来クラブで学生ボランティアをしていなかったら、ドイツに来るという行動力すら持てなかったと思います。本当に魅力がたくさんあるんです。
だからといって私は、すべての人にボランティア活動を強制したいわけではありません。何か新しいことに挑戦したいと感じた時に、『ボランティア活動』というオプションが頭に浮かぶ人を増やしたいな、くらいに思っています。
日本のボランティア参加率を見てみると 若者の参加率が他の年代と比べて一番低いことがわかります。一方でドイツは、若者の参加率が他の年代よりも一番高い。ドイツ政府は、海外にボランティア活動をしに行く若者を全面的にサポートしています。
この仕組みを探りたい。そして日本に少しでも持ち帰りたい。これが私をドイツに連れてきた理由です。
優しさの連鎖のきっかけを作ることができる人。そんな人に私はなりたいです。
記者:スミレ
1997年生まれ。千葉県出身の大学生。トビタテ9期生として、2019年1月よりドイツに留学。2016年よりNPO法人じぶん未来クラブにて学生ボランティアとして活動。日本各地で行われる教育ワークショップにてこれまでに1000人以上の子どもたちと関わる。ボランティアリーダーとして各ワークショップを率いたり、新規ボランティアを対象とした研修等も行う。学業やアルバイトからは得ることのできない「ボランティアの魅力」を1人でも多くの学生に伝えたいとの想いのもと、「ボランティア先進国」と呼ばれるドイツにてボランティアを行いその仕組みを探る。
Pay it Forward ~優しさは連鎖する~
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp