「まま、おーい」
和室につながるふすまの隙間から、くしゃくしゃになった髪とまんまるな顔が
ひょっこりでてきたら、慌ただしい朝のはじまり。
陽が昇るころ、娘と夫より一足先に起きて
小鍋にいりこと昆布、水、根菜を入れて火にかける。
平日の朝ごはんはお味噌汁とごはんにお漬物か納豆。あれば果物も。
そう決めてからは随分と朝の時間が楽になった。
娘を着替えさせたら、遅れて起きてきた夫と食卓につく。
できたてのお味噌汁が、起きて間もない体に優しく染みわたる。
とはいっても、一口目をゆっくり味わったら残りはささっと済ませ、
夫のお弁当を詰めながら夕食の支度をし、朝ごはんの片付けに食器洗い。
「ままといくー!!」と絶賛イヤイヤ期の娘をなだめつつ
保育園に行く娘と夫を送り出し、火元の確認と戸締り。
余裕があれば水筒に、レモンのはちみつ漬けと白湯を淹れて家を出る。
それを出勤前の車の中で飲むのが、朝のちいさな楽しみだったりするのです。