私は、文部科学省が展開する「トビタテ!留学JAPAN」の9期生として1年間ドイツに滞在しました。そこで学んだこと、感じたことを綴っていきます。
今回はドイツの人々の「休む」ということへの価値観について。
まず面白いのが、休暇(vacation)という意味の”Urlaub”という言葉。日常生活でたくさん耳にします。彼らは休暇について話すのが大好き。
幼稚園にいる3歳の子どもたちもこの言葉を知っているので、おもちゃのかばんを肩にかけて「Urlaubに行ってくるわ〜」とよく遊んでいます。また私の働く幼稚園では、常に誰かしらが休暇を取っています。1週間の人もいれば3週間の休暇を取っている人、1ヶ月以上職場にいない人もいます。
そして”Urlaub”の多くはドイツの外で過ごすもの!ヨーロッパ内は格安で移動ができるので、みんなふらっと休暇を取って海外に行きます。日本人は海外旅行というと、各日のプランを立てて 観光名所を次々に回るというイメージですが、こっちの人はゆ〜っくりするのが休暇。家族でコテージのようなところに泊まり、日常生活のリフレッシュという感じでゆっくり過ごします。
ドイツ人の“休むこと“に対する感覚の違いは休暇だけではありません。仕事の終わる時間が早いので、私の家族の場合は16:00には大体みんな揃ってお家で休憩タイム。お庭のテラスでアイスを食べたり、日向ぼっこしたり…時間に余裕があるな〜という印象をいつも受けます。
仕事が終わる歳にかけ合う言葉の一つに“Feierabend“という言葉があります。Feierはお祝いという意味。Abendは夕方を表す言葉。「仕事が終わった、やったー!」という感じで“Feierabendだね!素敵な夕方を!“と言葉をお互いにかけあうのです。日本語の「お疲れ様でした」とは少し異なる、休みおめでとう!みたいな言葉。面白いなと思います。
日本にいるときは、スケジュール帳を埋めるのが好きで、休むことなく詰め詰めの日程をこなしていた私ですが、こんな生活もいいな〜って今を楽しんでおります!
今回も最後まで読んでくれた皆さん本当にありがとうございます。
記者:スミレ
1997年生まれ。千葉県出身の大学生。トビタテ9期生として、2019年1月よりドイツに留学。2016年よりNPO法人じぶん未来クラブにて学生ボランティアとして活動。日本各地で行われる教育ワークショップにてこれまでに1000人以上の子どもたちと関わる。ボランティアリーダーとして各ワークショップを率いたり、新規ボランティアを対象とした研修等も行う。学業やアルバイトからは得ることのできない「ボランティアの魅力」を1人でも多くの学生に伝えたいとの想いのもと、「ボランティア先進国」と呼ばれるドイツにてボランティアを行いその仕組みを探る。
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