私は、文部科学省が展開する「トビタテ!留学JAPAN」の9期生として1年間ドイツに滞在しました。そこで学んだこと、感じたことを綴っていきます。
国際ボランティア団体ICYEにてセミナーが行われました。差別について、固定観念について、他者を理解することについてなど、学ぶことの多い5日間のセミナー。大好きな仲間たちと、学んで笑って、学んで笑って…素敵な時間。
今回のセミナーでは、ドイツに来て5ヶ月が経過した今、自分はどんな心境にいるのか、自分と向き合う時間がありました。素敵な音楽と自然の音に囲まれ、何をしてもいいよと与えられた材料を使って、私はこんなふうに「今の自分」を表しました。
自分の国を離れ、一人で、全く新しい環境に身を置くことはそう簡単ではありません。悲しい時、悔しい時、寂しい時、嬉しい時、たくさんの感情に揺られています。
日本では感情のアップダウンがあまりない私にとっては新たな挑戦でもありました。そんな感情のローラーコースターをピンクの線で表しました。渡独したばかりの時には心許せる友達もいなかったため、この感情のアップダウンに一人で向き合わなければいけない時もありました。でもこのローラーコースターがあるからこそ「楽しい」時の嬉しさも倍になる。今ではこのローラーコースターを楽しんでいます。
「色づいていく私の世界」
私はこれをお花で表現しました。
一番左が日本を出てドイツに着いた時の自分。
右はドイツを出て日本に帰る時の自分。
自分の元からある部分、オレンジの花びらは散ることはありません。たくさんのことを学んで吸収することで、今までの自分にはなかった色の花びらが一枚ずつ増えていく。それでも自分自身の元々持つ良さや自分らしさは他の色には染まらない。そんな想いを込めました。まさに今の自分はこんな感じで 自分自身に 今まで持っていなかった色の花びらを咲かせている感じ。こうやって色を増やして豊かにすることができる今の環境にすごく感謝しています。
「日本という太陽」
そして私というお花が成長できているのは太陽の光があるから。私にとって いつでも自分を見守り、照らし、迷った時の灯台になる存在は、日本にいる家族や友達だということ。こうして一人離れ、日本にいるみんなの存在の大きさを毎日実感しています。ふとした時に「元気ー?」とメッセージをくれる家族や友達。小さなことかもしれないけれど本当に自分のエネルギーになっています。
「there is no rainbow without rain」
この言葉のように、雨無しには 虹はかかりません。挑戦や困難なしには、虹になることはできない。この1年間が終わって日本に帰る頃には自分自身が綺麗な虹になれるよう、まだまだ残された時間を大切にしようという意味を込めました。
絵を描くことは苦手だし、デザインも得意じゃないし、全然大した絵ではないことは分かっているけれど 「今の私」を自分なりに精一杯表現してみました。
セミナーから帰る電車の中でこの文章を書いていたら、なんと窓の外に虹がかかっていました。ドイツに来て初めて見た虹。なんだかとっても奇跡を感じました。
記者:スミレ
1997年生まれ。千葉県出身の大学生。トビタテ9期生として、2019年1月よりドイツに留学。2016年よりNPO法人じぶん未来クラブにて学生ボランティアとして活動。日本各地で行われる教育ワークショップにてこれまでに1000人以上の子どもたちと関わる。ボランティアリーダーとして各ワークショップを率いたり、新規ボランティアを対象とした研修等も行う。学業やアルバイトからは得ることのできない「ボランティアの魅力」を1人でも多くの学生に伝えたいとの想いのもと、「ボランティア先進国」と呼ばれるドイツにてボランティアを行いその仕組みを探る。
Pay it Forward ~優しさは連鎖する~
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp