私は、文部科学省が展開する「トビタテ!留学JAPAN」の9期生として1年間ドイツに滞在しました。そこで学んだこと、感じたことを綴っていきます。
今日はギリシャに旅行に行った時に起こった、心温まる人との繋がり、「一期一会」に関するストーリーを共有します。
パン屋さんでのこと。
お店に入ると ”Hi! Can I help you?” といって明るく声をかけてくれたお姉さん。書いてある表示がギリシャ語で全くわからなかった私たちは、おすすめを聞き会話をしていました。私たちが、楽しそうに会話をしていたからか、”You guys are so beautiful!” って言葉をかけてくれた明るいお姉さん。日本から来たことを伝えると、「日本は私のdream country、favorite countryなんだ!」とさらに目をキラキラさせて全力の笑顔で喜んでくれました。
するとこの私たちの会話を見ていたお店の店長さんが、オススメだというマフィンを食べてみて!とその場でサービスしてくれました。オススメされたものを注文しハッピーな気持ちでいたら、お姉さんはさらにサービスで2人分のパンを入れてくれました。
たくさんのおまけをくれたことよりも、「会うことができてとっても嬉しい」という気持ちが心から伝わってきたことが何よりも嬉しかったです。こうやってギリシャに来たことを歓迎してもらえて、見返りを全く求めない素敵なおもてなしをしてくれて、炎天下でくたくただった私たちの疲れは一気に吹き飛んでいました。
私たちはお店を出た瞬間、どうやったら彼女に恩返しができるか考えました!
日本のお土産は何も持っていなかった私たち。ノートの紙で鶴を作ることに!日本を離れてから折り紙ができることにとても誇りを感じます。簡単に、気持ちを込めて作れて、そして日本らしさも兼ね備える折り紙って素敵!
約30分後にお店に戻った私たち。
折り紙とメッセージを見て彼女は今にも泣き出しそうな目で、「ありがとう、ありがとう」って何度も言っていました。お礼を言いたかったのはこっちの方なのに!
一緒に写真を取り、それも一緒にプレゼント。またまた美味しいマフィンもくれました。
一期一会。
きっともう会うことはない彼女ですが、ずっと心の中で大切に覚えておきたい人。そんな出会いこそが「一期一会」なんだな〜と思いました。本当に、たった1時間で起こった出来事だったけれど、私たちの心をハッピーにし、この旅行を忘れることのないかけがえのないものにしてくれた彼女に感謝です。
「人との繋がり」を大切にすること。
もう会わない相手かもしれないけれどその瞬間を大切にすること。
そして自分の小さな行動がもしかしたらその相手の心にいつまでも残るかもしれないということ。
これを自然と心がけられる人になりたいです。
記者:スミレ
1997年生まれ。千葉県出身の大学生。トビタテ9期生として、2019年1月よりドイツに留学。2016年よりNPO法人じぶん未来クラブにて学生ボランティアとして活動。日本各地で行われる教育ワークショップにてこれまでに1000人以上の子どもたちと関わる。ボランティアリーダーとして各ワークショップを率いたり、新規ボランティアを対象とした研修等も行う。学業やアルバイトからは得ることのできない「ボランティアの魅力」を1人でも多くの学生に伝えたいとの想いのもと、「ボランティア先進国」と呼ばれるドイツにてボランティアを行いその仕組みを探る。
Pay it Forward ~優しさは連鎖する~
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
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