写真家で映画監督の蜷川実花さんの新作個展「東京 TOKYO/MIKA NINAGAWA」が今、渋谷パルコのPARCO MUSEUM TOKYOで6月29日まで開催されています。(記者・エシカちゃん)
この個展は蜷川さんの新作写真集「東京 TOKYO」の刊行を記念して行われているもので、会場には「東京に生まれ育ち、この街しか住んだことがない」という蜷川さんが「大事なものすぎてなんだか手を出せない感じ」だった「東京」と向き合い、「これまで自分のプライベートを撮ることに抵抗を感じていたが、さまざまな仕事を通じて、もうそろそろ自分のありのままを出してもいいのかなと感じ始めた」ことから自分のプライベートを撮ろうと決めて、2年間にわたってシャッターを切り続けた500点以上もの作品が展示されています。
また、「今はみんな気持ちが塞いでしまう時期でもあるので、間口を広げ作品を公開することで明るい気持ちを共有したい」(蜷川さん)と、期間中には会場の様子を3DビューでPARCOARTのWEBSITEから無料鑑賞できるオンライン展示を併催。自宅に居ながらにして会場内を移動したり、360度見渡したりなど、あたかも実際にその場にいるような鑑賞体験も楽しめます。
今回の個展に関して、
「いつもプライベートではカメラを持ち歩かず、カメラを使う時は一眼レフなどを使用しますが、今回、東京で自分のプライベートを撮ると決めてからは『写ルンです』を常に持ち歩くようになりました。ですから、今回の個展の作品のほとんどは『写ルンです』で撮ったものです。
『写ルンです』は日頃使っているカメラとは違って、機能の大部分が削られていますので、自分の得意な技術を封印する形での撮影になりました。自分としては今までの撮影線上の取り組みとして撮影をしたものの、見る人によっては作風とされるカラフルな花などを写していない部分が今までとは違うと感じるかもしれないですね」
と蜷川さん。
さまざまなお仕事を通じて知り合ったスターやご自分のお子さんの生き生きとした表情や弾けるような笑顔がいっぱいの作品からは、たくさんの元気がもらえそうです。
タイトル:東京 TOKYO/MIKA NINAGAWA
会期 :6月29日(月)まで
会場 :PARCO MUSEUM TOKYO(渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ4F)※オンラインでも開催
入場料 :一般500円・学生400円・小学生以下無料
主催 :PARCO
蜷川実花(写真家・映画監督)
木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。映画「さくらん」(2007)「ヘルタースケルター」(2012)「Dinerダイナー」「人間失格 太宰治と3人の女たち」(ともに2019)監督。Netflixオリジナルドラマ「FOLLOWERS」が世界190か国で配信中。映像作品も多く手がける。
2008年、「蜷川実花展―地上の花、天上の色―」が全国の美術館を巡回。台北、上海などアジアを中心に大規模な個展を開催し、動員記録を大きく更新するなど人気を博し、世界的に注目を集めている。2018年熊本市現代美術館を皮切りに、個展「蜷川実花展―虚構と現実の間にー」が2021年間で全国の美術館を巡回中。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事。
記者:エシカちゃん
白金出身、青山勤務2年目のZ世代です。流行に敏感で、おいしいものに目がなく、フットワークの軽い今ドキの24歳。そんな彼女の視点から、今一度、さまざまな社会課題に目を向け、その解決に向けた取り組みを理解し、誰もが共感しやすい言葉で、個人と世界のサステナビリティーを提案していこうと思います。
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp