「宗教」は考え方、捉え方、そして使い方 【スミレのドイツ留学 回想録】
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今回はわたしがヨーロッパで訪れた教会や大聖堂を紹介します!ベルギー アントワーペン

『ethica(エシカ)』6月号のテーマは、「エシカル世代」です。

「エシカル世代」とは、1995~1999年に生まれた、「エシカル」「フェアトレード」などに関心が高い世代のことが特徴だそうです。ちなみに1997年生まれの私は、まさにエシカル世代。とは言いながら、特に「エシカル」を意識することもなく、日本で、子供たちにかかわるワークショップなどで活動していましたが、思うところあり、2019年からの1年間、文部科学省が実施している「トビタテ!留学JAPAN」の9期生として、ドイツに滞在しました。すると、そのドイツで触れた地球や動物に優しい暮らしや考え方は、まさに「エシカル」そのもの。衝撃的でした。「エシカル世代」の自分たちのあり方を思いながら、そこで学んだこと、感じたことを綴っていきたいと思います。

「宗教」という言葉を聞いてあなたはどんな印象を受けますか?

7か月前の私だったら…

・自分にはあまり関係ないもの

・なんとなく距離を置いてしまうもの

と答えているかと思います。

多くの日本人がこんな風に、なんとなく一歩距離を置きがちな「宗教」。

そんな宗教に対する私の考えはドイツに来て360度変わりました。

ドイツ ケルン

ドイツ ブレーメン

宗教は 考え方、捉え方、そして使い方

宗教(キリスト教に限らず)が良いか悪いかを判断することはできません。なぜなら考え方、捉え方、使い方によって素晴らしいものであり、恐ろしいものでもあると私は思うからです。

私はCZB(ドイツにあるキリスト教の教会)で、ある1人と出会いました。

様々な理由から、家族、生きる希望、健康、夢のすべてを失っていた彼を救ったのはキリスト教だったそうです。もともとはキリスト教徒ではなかった彼ですが、19歳の時に Jesusと出会ったことときっかけに立ち直り、今ではとっても明るくて面白くてたくさんの人に愛されています。私のサプライズお別れパーティーをすべて企画してくれたのも彼でした。「宗教は手を差し伸べる」と聞くと私たちはなんとなく避けてしまいがちですよね。けれど実際に人をどん底から救うことができるものだと学びました。

また、すべてのJesusからの恵みに感謝する。

困難を乗り越えた時には、導いてくれたJesusに感謝する。

こんな風に考える私の友達は常に「感謝」の気持ちを持ち、それを言葉に出してお祈りをします。(捉え方にもよりますが、)こうして感謝を表す対象となる「神様」という存在を持つことで どんなに小さなことでも感謝の気持ちを忘れない精神が生まれるのだということも学びました。

ポーランド クラクフ

イタリア ベローナ

一方で、使い方によっては恐ろしいものになり得ると感じたこともありました。

小さな例を挙げると、親切心で私に自分の信仰がどれほど素晴らしいものなのかを教えてくれる友達。もちろん彼女が信じていることを否定するつもりは全くありませんでした。しかし、これまでの21年間で私が持っていなかったその教えの素晴らしさを繰り返し聞いていると、これまで信仰してこなかった自分を否定されているような気持ちになることもありました。私にだって名前や聖書はないけれど信じていることはある。

「私の信じる神様が一番だ。」この想いが強くなればなるほど、他の神様を信仰している人に対して排他的になったり、または優越をつけるきっかけにもなり得ると感じました。

また、路上で行われていたダンスパフォーマンスを見ていた時のこと。

感動的なパフォーマンスだったのでどんな意味が込められているのか気になっていたら、それはある宗教の神様の素晴らしさを伝えるためのパフォーマンスでした。「あなたはどんなことを信じているの?」と聞かれ、「でも、私たちの神様はこんなにも素晴らしいんだよ…」と話し始めた彼女たちの話が止まることはありませんでした。

宗教の良い一面を見つけたばかりの私でしたが、こんな風に他人に自分の信仰を押し付けたり、この神様を信じたらもっと幸せになれるよというようなメッセージは、私には響かず、むしろ距離を置きたくなるきっかけでもありました。

ドイツ オスナブリュック

「自分の信じるものに誇りを持つ。そして人の信じるものを尊重する。」

これを大切にしていきたいです。

「宗教」について考えさせられることがとっても多くなった今、日本でも「宗教」について話す機会が欲しいなと思うようになりました。グローバル化が進む中、お互いの宗教への理解の大切さを感じるとともに、この経験ができたことにとても感謝しています。

記者:スミレ

1997年生まれ。千葉県出身の大学生。トビタテ9期生として、2019年1月よりドイツに留学。2016年よりNPO法人じぶん未来クラブにて学生ボランティアとして活動。日本各地で行われる教育ワークショップにてこれまでに1000人以上の子どもたちと関わる。ボランティアリーダーとして各ワークショップを率いたり、新規ボランティアを対象とした研修等も行う。学業やアルバイトからは得ることのできない「ボランティアの魅力」を1人でも多くの学生に伝えたいとの想いのもと、「ボランティア先進国」と呼ばれるドイツにてボランティアを行いその仕組みを探る。

Pay it Forward ~優しさは連鎖する~

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

スミレ

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