(第17話)「毎日の食卓に彩りを。キッチンガーデンでハーブを栽培してみませんか?」キコの「暮らしの塩梅」
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(第17話)「毎日の食卓に彩りを。キッチンガーデンでハーブを栽培してみませんか?」キコの「暮らしの塩梅」

「私によくて、世界にイイ」が実現できる、エシカルな暮らしのカタチってなんだろう。仕事に家事に育児に…日々生活を回すだけでも大変な私たちにとって、新しく行動を起こすのはエネルギーも時間も使うし、ハードルが高く感じてしまうもの。

でも日々の暮らしのなかで、少しでも”良い”につながることができたら?

当たり前の毎日のなかで、大切な家族も、世界も、そして私自身もほんのちょっぴり幸せになるような選択をしていけたらいいなと思うのです。

第16話では、自律神経を整える夜の過ごし方についてお伝えしました。

Homeのカテゴリ第1回目となる今回の記事では、栄養価が高く彩りも香りも楽しめるハーブの栽培について、お話ししたいと思います。

ハーブとは?

古来より、野生の植物は薬用や食用として世界中の国々で利用されてきました。

そのなかでも様々な効能があり、暮らしに根付いていったものがハーブです。

イタリアンの代表バジルやパセリ、リラックスタイムに飲みたいカモミール、グリルをするときに添えたいローズマリーや、手作りのおやつにちょこんと乗せると見た目がグッと引き立つミント。

和食には欠かせない大葉やわさび、山椒をはじめ、ヨモギやドクダミといった道端で良く見かける草たちもハーブの一種です。

お料理をしているときに、飾り付けや香り付けにちょっとハーブがあったら…と思うことはありませんか?

でもその都度スーパーで買うとなると少し高くついたり、また買っても使い切れなかったり、、、

そんなとき便利なのが、おうちでハーブ栽培です。

ハーブを育てるのはとっても簡単。

お庭のように広いスペースがなくても、日当たりの良いキッチンの窓際やベランダの一角などで十分育てることが可能です。

室内で育てて、インテリアとしてグリーンを楽しむのもいいですよね。

生命力が強く、切っても水につけておけば自然と成長し根っこが生えてくるので、

それをまた土に植えれば長く栽培できます。

おすすめのハーブと育て方

ハーブの苗はホームセンターやお花屋さんで手に入ります。

お好みの苗とプランター(空き容器でも)、ハーブ用の培養土を購入し、プランターや容器に培養土を入れて苗を植え替え、表面が乾くのを目安にお水をやります。

お水はあげすぎると根腐れし不足すると枯れてしまうので、夏場は1日1回は土の状態をチェックするようにします。

今回は比較的手に入りやすく、お料理に使い勝手の良いものをご紹介します。

・大葉(青じそ)

和ハーブの代表的な存在で、抗酸化作用が強く野菜の中でもトップクラスの栄養素が含まれています。

ビタミン、カリウム、葉酸などが豊富で夏バテや夏風邪の予防にも効果的です。

香りも良く夏バテ気味のときも食欲をそそりますよね。冷たいものを取りがちで栄養が偏りやすい夏こそ積極的に食べたいものの一つです。

 

・バジル

バジルには、緑黄色野菜に多く含まれるβカロチンが豊富に含まれています。βカロチンは活性酸素の増加を抑え、アンチエイジング効果を発揮してくれるなど、抗酸化作用がとても強い栄養素です。パセリに続きカルシウムも多く、100g当たり240mg(小松菜は162mgほど)も含まれています。

・ローズマリー

爽やかな香りが印象的なローズマリー。その香りは気持ちをリフレッシュさせて集中力を高めると言われています。抗炎症、抗菌、抗酸化作用が強く料理では臭み消しによく使われています。同じくビタミンやカリウムも豊富で「若返りハーブ」と称されるほどの効能が期待できます。

鉢植えには垂直に伸びていく「立性」のものが省スペースで栽培できるのでおすすめです。

 

・ミント

たくさん種類のあるミントですが、ソフトな清涼感と甘みを楽しみたいならスペアミントがおすすめ。抗酸化力の高いロスマリン酸が豊富に含まれ、アレルギー症状の原因となるヒスタミンの放出を抑える働きがあります。すっきりした香りにはリラックス効果もあり、気持ちを落ち着かせてくれます。

ハーブを使ったおすすめレシピ

薬味や下味としてはもちろん、彩り良く目にも楽しいハーブ。

たくさん収穫できた時は冷凍をはじめオイルや醤油、塩に漬ければ長く保存できます。香りの良いものはドライにしてお茶やポプリなどにしても楽しめます。

ではここで、保存もできて使い勝手の良いレシピをいくつかご紹介します!

大葉〜大葉のにんにく醤油付け

<材料>

大葉 20枚ほど

にんにく ひとかけ(スライスする)

しょうゆ 100ml〜大葉が浸るくらい

 

<作り方>

①大葉はきれいに洗って水気をしっかり拭き取る

②口の広いビンなどの清潔な容器に大葉とにんにくを重ね、しょうゆをひたひたになるまで注ぐ

③一晩おけば完成!冷蔵庫で保存し1〜2ヶ月を目安に使い切る

 

分量は目安なので、お好みで調整してください。にんにく苦手な方はなしでも十分美味しいです。

水分を切った葉をおにぎりに巻く、漬けたしょうゆをお刺身につけたり大葉は刻んでナムルやチャーハンなどの味付けに調味料としてつかったり。ごま油と合わせると間違いないです…!

大葉とにんにくの風味でいつもの料理がグッと引き立ち、香りが食欲をさそいます。

バジル〜シンプルバジルペースト

<材料>

バジルの葉 50g

EVオリーブオイル 70cc

塩 小さじ1/3〜お好みで

レモン汁 少々

 

<作り方>

①バジルはきれいに洗って水気をしっかり拭き取る

②フードプロセッサーに全ての材料を入れ、よく攪拌すれば完成

③清潔なビンにいれて冷蔵保存、もしくはジップロックに入れて平らにして冷凍し必要な分をその都度割って使う

※冷蔵の場合は1週間を目安に早めに使い切る

 

にんにくなどを加えずシンプルな材料なので、イタリアンに限らずいろいろアレンジが可能です。パスタはもちろん、冷奴やそうめんに合わせたり、バジルが欠かせないガパオライスに加えたり。消化を促す働きもあるので、これからの季節にもぴったりです。

バジルに限らず、大葉でも同じように作れます。

ローズマリー〜入浴剤にも。ローズマリーソルト

ローズマリーは乾燥させることで香りが一層引き立ちます。

収穫したローズマリーはカラカラになるまで天日干しし葉っぱの部分だけしごいて使います。

 

<材料>

乾燥したローズマリー お好みの量

天然塩 ローズマリーの三倍の量

 

①ローズマリーの分量を測り、三倍の量の塩を用意する

②ミルにかけて粉末にし(なければ包丁で刻んでも)、塩と混ぜ合わせて清潔なビンに入れれば完成

 

お肉やお魚の下味に使ったり、ジャガイモやきのこのソテーなどとよく合います。

バスソルトとして使う場合は、天然塩1カップに対して粉末にしたローズマリー大さじ2ほどの割合で。発汗作用・血行促進の効果があり、代謝を促してくれます。

海外ではニキビの治療などに使われるほど抗菌力も高く、炎症を防ぐ効果も期待できます。

ミント〜摘みたてをさっぱりドリンクに

<フレッシュウォーター>

いつものお水にフレッシュなミントと輪切りのレモンを入れれば、まるでカフェにきたような楽しい気分に。消化を助けてくれるので、お肉料理と合わせても◎

見た目にもおしゃれなので、夏のおもてなしにもおすすめです。

 

<ハーブティー>

ひとつかみのミントの生葉をちぎりながらポットにいれてお湯を注ぎ、4〜5分ほどじっくり抽出。あたたかいままでも冷やしてもすっきりと美味しいです。

 

<モヒート>

夏に飲みたいモヒート。ラムベースのお酒にライムとミントをお好みの量加えれば爽やかな一杯が完成します。

キッチンガーデンで豊かな暮らしを

料理をはじめドリンクや入浴剤、インテリアとしても愉しめるハーブのある暮らし。

必要な時に必要な分だけ採って無駄なく使えることが、自分で栽培することの魅力だと思います。

わが家はベランダやキッチンの一角で育てています。

最近は娘も一緒にお水をあげるのが日課に。慌ただしい日常の中でも、お世話をする一手間が、爽やかな香りに包まれホッと一息つく瞬間になっています。小さかった苗が、日に日に成長する姿にもなんだか癒されます。

栽培に慣れてきたら、トマトやラディッシュなどの野菜もおすすめです。

いつも食べるものがどんなふうにできるか、1日1日の変化する様子を見ることは大人にとっても子どもにとっても貴重な体験に。

キッチンガーデン最初の一歩として、おうちでハーブを育ててみませんか?

【連載】キコの「暮らしの塩梅」を読む>>>

季子(キコ)

一児の母親。高校生のころ「食べたもので体はできている」という言葉と出会い食生活を見直したことで、長い付き合いだったアトピーが大きく改善。その体験をきっかけに食を取り巻く問題へと関心が広がり、大学では環境社会学を専攻する。

産後一年間の育休を経て職場復帰。あわただしい日々のなかでも気軽に取り入れられる、私にとっても家族にとっても、地球にとっても無理のない「いい塩梅」な生き方を模索中。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

季子(キコ)

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