答えがない
みなさんは「答えがない」と聞いて、ポジティブな印象を受けますか?それとも、ネガティブな印象を受けますか?
先日、初めてお会いした方と話をしているとき、その方が「私は○○の答えがないところが好きで〜」と話していて「私も!」と思いました。ただの性格なのか、右脳・左脳の関係なのか、理系・文系の違いなのか……そういうのは分かりませんが、私も「答えがない」と聞くとワクワクする性分なのです。なぜかというと、そこには無限大の可能性があると思うから。それを何かおもしろいかたちにして残してやろう! と考えるとワクワクするのです。
私はこれは、学生時代の勉強の仕方もなんらかのかたちで影響していると思っているのですが、日本の授業では試験があり、「1+1=2」という決まっている答えを模索するというものが中心です。私自身に合っていたのは、決まった正解のないイギリス時代の大学の授業でした。そこは、学期ごとにテーマを出され、それについての作品を提出するという授業でした。
出されるテーマは漠然としていて、解釈によってどのようにも転ぶことができるもの。もちろん、クリエイティブ系が専門の大学だったということもありますが、点数で順位づけをするような試験はありませんでしたし、授業の内容が試験に出るわけでもなく、自分の作品を作るための参考にするための授業でした。技術や知識を身につけるための授業もありましたが、そのテストもありません。でき上がった作品の優劣よりも、どのように考えて取り組んだかという過程のほうが重視して採点がされました。これは、答えがないことに対して採点していると思いましたし、その学生が秘めている可能性に対して採点をしているのではないか? とも感じました。