豊かな地球環境を未来の世代につないでいくために、セブン&アイグループが宣言する『GREEN CHALLENGE2050』。CO2排出量の削減やプラスチック対策、食品ロスやリサイクル対策、そして持続可能な食の調達を掲げています。私たちが毎日買ったり食べたり、使ったりしているものの中にも、サステナブルなプロダクトが増え、身近に手に入る時代になりました。取材にご協力いただいた企業の方々からも「消費者の方々の心地よさと環境保護の両方を追求しています」(セブンプレミアム戦略開発部 衣料担当 村上さん)、「“地球に優しい”を一緒にかなえていきましょう」(イトーヨーカ堂 SDGs推進室 小山さん)というメッセージが寄せられました。これからの暮らしを変えるために「未来につながるおかいもの」についてみんなで考えてみませんか?
「完全循環型ペットボトル」から生まれたアップサイクルなインナー&傘
スーパーなどの店舗内にあるペットボトル回収ボックスを利用したことのある人も多いのではないでしょうか。回収後のペットボトルが衣類や傘に生まれ変わっていることをご存知ですか?特殊なフィルタリング技術の開発と高度な洗浄技術によって、クオリティの高い繊維開発が可能になりました。
セブン&アイグループ各店でも回収したペットボトルの再使用が始まっています。2020年2月から展開しているペットボトルリサイクルによるインナーは、ペットボトルを原料とした再生糸を使用。消臭機能やはっ水加工を施すなど、細やかなニーズに対応した商品です。2020年の秋には、ペットボトル・衣類のリサイクルから生まれた再生ペレットを使用した傘が登場。
自社グループが店頭で回収するペットボトルは年間約3億相当(2018年度調べ)。海洋プラスチックゴミが生態系に与える影響が深刻化し、脱プラスチックへの関心は世界規模で高まっています。地球のペットボトルリサイクルの未来につながる挑戦を、私たち消費者も応援したいですね。
回収したペットボトル・衣類などをリサイクルして作られた再生ペレットを使用し、フッ素不使用のはっ水加工を施した環境配慮型の傘。風もしなやかに受け流す回転式耐風使用。長傘、折りたたみの2タイプを無地と柄から選べます。
サステナブルな暮らしにつながるオーガニック・ライフ
ふわりと柔らかく、やさしい感触が魅力のオーガニックアイテム。インナーやソックス、寝具など、オーガニックコットンを使用したプロダクトが注目されています。毎日使う身近なものこそ、農薬や化学肥料を使わずに栽培された綿から生まれたオーガニックコットン製品を選びたいものですね。タオルや寝具、トップスや帽子、キッズウエアなど、バリエーションも豊富。洗濯しても型崩れしにくいのが人気の秘訣とか。
エシカが注目!環境に配慮した「排水削減デニム」
今やファッションに欠かせないデニムですが、実は、デニムが出来上がるまでの工程において、たくさんの水が必要になるのをご存知ですか?
通常のデニムは、紡績→縫製→洗い加工の工程で、水洗いを繰り返して出来上がります。中でも染色と水洗い加工において、たくさんの水を必要とし、この作業によってインディゴ染料が大量に排水されてしまいます。
この課題に挑戦し、考案されたのが「排水削減デニム」。デニム生産時の水の排水量を、1本あたり91%も削減。環境負荷低減の取り組みとしても注目されています。環境へのやさしさを配慮することも、これからのおしゃれのキーワードとエシカは考えます。
優れた伸縮性とキックバック性を備えたストレートとテーパードの2タイプを展開。
鮮度抜群!国産の農・畜・魚に限定した「顔が見える食品。」を提案
レジ袋が有料化されてからマイバッグを持参する人が増え、環境保護への意識も変わりつつあります。そんな中、サステナブルなアイデアから生まれたプロダクトが登場しています。たとえばイトーヨーカドーの「顔が見える食品。」もそのひとつ。食の安全・安心を追求し、全国の生産地を回って探し出したプライベートブランドです。野菜、くだもの、肉、卵、魚、お米、加工品など豊富なカテゴリーには“浜崎さんのサラダ菜”、“間瀬和幸さんのピッコロトマト”など、一つひとつに生産者の名前がついていて“誰が、どこで、どうやって”生産したかがひと目でわかります。生産者の方々を身近に感じることで、無駄なく美味しく味わいたいという気持ちになります。また「顔が見えるお魚。」シリーズは、持続可能な漁業・養殖業を認証するMEL認証を取得。水産資源にも配慮しています。
フードロス削減の取り組みから生まれた新製品にも注目!
さて、最後にご紹介するのは「私(美と健康)によくて、世界(環境・社会)にもイイ。」というエシカのコンセプトにもぴったりリンクする注目の新商品。契約農場・セブンファーム冨里にて収穫された規格外のにんじんを原料の一部として使用した「環境循環型」のドレッシングです。農場でのロスを加工品として有効活用することでフードロスの削減に貢献する取り組みには、思わずエールを送りたくなりますね。
おウチでできるサステナブルな取り組みを考えよう
おウチ時間が長くなる中、家での暮らし方について考える機会も増えています。「食材を余すところなく使おう」「使わなくなったものは、ゴミにせずにリサイクル利用しよう」など、少しの意識でサステナブルな取り組みに参加できます。ペットボトルや食品トレーの回収以外にも、着なくなった洋服や羽毛布団、ダウンジャケットなどの引き取りサービスを行う企業も増えてきました。
人や社会とつながりながら、一緒に持続可能な未来の実現を目指しましょう。
記者:山田ふみ
多摩美術大学デザイン科卒。ファッションメーカーBIGIグループのプレス、マガジンハウスanan編集部記者を経て独立。ELLE JAPON、マダムフィガロの創刊に携わり、リクルート通販事業部にて新創刊女性誌の副編集長を務める。美容、インテリア、食を中心に女性のライフスタイルの動向を雑誌・新聞、WEBなどで発信。2012年より7年間タイ、シンガポールにて現地情報誌の編集に関わる。2019年帰国後、東京・八ヶ岳を拠点に執筆活動を行う。アート、教育、美容、食と農に関心を持ち、ethica(エシカ)編集部に参加「私によくて、世界にイイ。」情報の編集及びライティングを担当。著書に「ワサナのタイ料理」(文化出版局・共著)あり。趣味は世界のファーマーズマーケットめぐり。
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp