ファッションデザイナーが描く世界を表現するモデルは、まさに時代を映し出す美の象徴だ。冨永愛さんは移り変わりの激しいファッション界で、20年以上にわたり唯一無二の存在感を放ち続ける。年齢とともに磨きがかかる美しさの理由、それは、日々のたゆまぬ努力。
美しいひとが語る「モデル」とは?
撮影:平間至
ファッションデザイナーが描く世界を表現するモデルは、まさに時代を映し出す美の象徴だ。冨永愛さんは移り変わりの激しいファッション界で、20年以上にわたり唯一無二の存在感を放ち続ける。年齢とともに磨きがかかる美しさの理由、それは、日々のたゆまぬ努力。
美しいひとが語る「モデル」とは?
ファッションモデル、それも名だたるトップブランドから指名を受け、世界のコレクションのランウェイを颯爽と歩み続けたスーパーモデル。まさに究極に美を追求する世界を生きてきた冨永さんに聞いた。モデルに必要なものとは?
「容姿」
即答だった。こう続ける。
「美しい、かっこいい、なぜか惹かれてしまうーー。見る者にそう感じさせるのは、絶対的かつ圧倒的に容姿です。なぜならモデルは話さない。だから第一印象がすべてなのです」
冨永さんが17歳で単身渡米し、NYコレクションに彗星のように登場したように、多くのトップモデルは10代でランウェイにデビューする。「16歳、17歳って、30代の私からするともはや生まれたままの姿みたいなもの(笑)。それはつまり、天賦の素材、持って生まれた神秘性がなければ、世界では活躍できないということでもある。その上で才能と運に恵まれ、さらに誰よりも努力した人が、トップモデルとして君臨することができるのです」
撮影:平間至 ワンピース¥83,500、ベルト¥24,600/ ナヌーシュカ( HiRAO INC [ヒラオインク])
若さが武器になるとは、翻れば年齢を重ねることは不利になること。冨永さんが世界の第一線で活躍していたころは、「多くのモデルが20代後半になると引退を余儀なくされていた」と振り返る。
「時間は容赦なく過ぎていく。誰でも平等に。私も勝手に時間が過ぎちゃってる感じ。気持ち的にはまだ20代後半ぐらいのつもりなのですが、現実はまもなく40代に手が届こうとしている。容姿や体の変化は、もちろん感じています」
そして、こう続ける。
「シワが増えたり体力が衰えたりは仕方のないこと。ポジティブに受け入れた上で、そこからは生まれ持ったものをどう輝かせていくかだと思います。それは、内面を磨いたり、体をメンテナンスしたりといったこと。私の場合、『冨永愛』はモデルとしての商売道具でもあるので、年齢による変化と向き合い、正しくあがいてうまく味方にし、その年齢ごとのベストを目指す。そのための努力は欠かしません」
自身初のビューティーブック『冨永愛 美の法則』では、30代前半と半ばの2回、体の機能低下を実感したことがきっかけとなり真剣に自分の体に向き合うようになったと明かし、日々のトレーニングのメソッド、その目的や効果について具体的に紹介している。
また、夜の入浴からスキンケアまでは、たっぷり1時間30分はかけているという。その「美のマイルール」はーー。
「湯船で小顔ストレッチ」
「シャンプーしながら頭皮マッサージ」
「顔のスキンケアは手でなじませる」
「ハリ感を与える専用美容液でバストマッサージ」
「ハンド&ネイルケアも忘れずに」
といったように洗顔からボディケアまで幅広く、さらにパーツごとに細かくルーティンを決めている。著書に連なる見出しだけ見てもそのプロ意識の高さに思わず唸る。これらのケアを日々続けることは、いかにモデルであっても大変なのでは? と言葉を向けると、「モデルじゃなかったら何もやらないと思います。だって、めんどくさいもん!(笑) モデルや俳優の仕事をしていないのにトレーニングや美への意識が高い人、マジで尊敬しちゃいます」とちゃめっ気たっぷりに笑い、一転、静かにこう語った。
「100パーセント、モデルの仕事を続けるため。モデルは私の生きがいだから」
それが、美しい人がたゆまぬ努力を続け、美を磨き続ける理由。
<撮影協力>
・フォトグラファー:ITARU HIRAMA
・スタイリスト:SOHEI YOSHIDA (SIGNO)
・メイク:Mio (SIGNO)
・協力:UNDER GROUND
・コーディネーション:TRANSMEDIA Co.,Ltd
<商品に関するお問い合わせ>
HiRAO INC [ヒラオインク]
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1-11-11-608
03-5771-8809
冨永愛
17歳でNYコレクションにてデビューし、一躍話題となる。以後、世界の第一線でトップモデルとして活躍。モデルの他、テレビ、ラジオ、イベントのパーソナリティなど様々な分野にも精力的に挑戦。日本人として唯一無二のキャリアを持つスーパーモデルとして、チャリティ・社会貢献活動や日本の伝統文化を国内外に伝える活動など、その活躍の場をクリエイティブに広げている。2019年秋、TBSドラマ日曜劇場「グランメゾン東京」では主要キャストとして抜擢、女優としても活躍。公益財団法人ジョイセフアンバサダー、エシカルライフスタイルSDGs アンバサダー(消費者庁)
初翻訳となる女の子を応援する絵本『女の子はなんでもできる!』(早川書房)が楽天ブックスで 1 位(外国の絵本部門2020年11月24日~11月25日)となり、絵本としては異例のスピードで重版が決まり、読みやすく、元気になる言葉は、子どもからも評判を得ている。原題は”Girls Can Do Anything”(文:キャリル・ハート 絵:アリー・パイ)
冨永愛さんによる読み聞かせ動画はこちらから https://youtu.be/bMJrWM-xpfw
文・中津海麻子
慶応義塾大学法学部政治学科卒。朝日新聞契約ライター、編集プロダクションなどを経てフリーランスに。人物インタビュー、食、ワイン、日本酒、本、音楽、アンチエイジングなどの取材記事を、新聞、雑誌、ウェブマガジンに寄稿。主な媒体は、朝日新聞、朝日新聞デジタル&w、週刊朝日、AERAムック、ワイン王国、JALカード会員誌AGORA、「ethica(エシカ)~私によくて、世界にイイ。~ 」など。大のワンコ好き。
構成・大谷賢太郎
あらゆる業種の大手企業に対するマーケティングやデジタルの相談業務を数多く経験後、2012年12月に『一見さんお断り』をモットーとする、クリエイティブ・エージェンシー「株式会社トランスメディア」を創業。2013年9月に投資育成事業として、webマガジン「ethica(エシカ)」をグランドオープン。2017年1月に業務拡大に伴いデジタル・エージェンシー「株式会社トランスメディア・デジタル」を創業。2018年6月に文化事業・映像事業を目的に3社目となる「株式会社トランスメディア・クリエイターズ」を創業。
創業9期目に入り「BRAND STUDIO」事業を牽引、webマガジン『ethica(エシカ)』の運営ノウハウとアセットを軸に、webマガジンの立ち上げや運営支援など、企業の課題解決を図る統合マーケティングサービスを展開中。
「冨永愛 美の法則」(ダイヤモンド社)概要
世界的トップモデル冨永愛のランウェイで学び得た「美しい人になる習慣」。究極の美肌術、ボディメイク、美しい歩き方、食べ方、仕事、セックス、美の哲学ほか、アジアを代表するスーパーモデルのビューティーライフ。20年間、パリコレをはじめ、世界最高の美の価値観に触れてきた著者だからこそ話せる「美の法則」。
詳しくはこちらから
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp
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