自然から人へ、人から自然へ循環するサステナブルな暮らしを実践する四井さん。自宅内の農園や庭のあちこちに、草花が咲き乱れる初夏を迎えた八ヶ岳の自然暮らしから学ぶことはたくさんあります。
植物の生命力を全身で享受しに、四井家を訪ねてみませんか?
里山の循環する暮らしが体験できるさまざまなイベントが開催されます。
自然から人へ、人から自然へ循環するサステナブルな暮らしを実践する四井さん。自宅内の農園や庭のあちこちに、草花が咲き乱れる初夏を迎えた八ヶ岳の自然暮らしから学ぶことはたくさんあります。
植物の生命力を全身で享受しに、四井家を訪ねてみませんか?
里山の循環する暮らしが体験できるさまざまなイベントが開催されます。
ナスタチューム、カレンデュラにホーリーバジル、キューリやレタス、ブラックベリーなどがあちこちに。庭を歩いているだけで心が癒されそう…。今回は、そんな四井家で、7月17日に開催されるパーマカルチャー講座『四井式暮らしの講座 夏』についてお知らせします。
愛でるだけでなく、植物染めなどを楽しむことができる植物は年々の「絵の具」
種まきをして野菜や花を育て、収穫した花で草木染めをしたり、ハーブを蒸留してスキンケアウォーターを自作したり。四井家の暮らしは、どこを見てもサステナブルな知恵が満載です。
「暮らしは毎日の小さな工夫の積み重ねです。楽しみながら手を動かせば、そこからまたあらたな循環が生まれます」という四井千里さん。
生ゴミを活用した堆肥小屋、コンポストトイレ、そして、自然の仕組みを応用して排水を浄化するシステム、バイオジオフィルターなど、パーマカルチャーに基づいた暮らし方を見ると、日頃、当たり前だと思っていたことが、実は当たり前ではなかったことに気づきます。
自然の営みとともに暮らす四井さんのライフスタイルから、パーマカルチャーの知恵を学べる講習会に、たくさんの人が参加しています。
都会ではあまり目にすることのない麦の穂。畑には、香ばしい麦の香りが漂っています
八ヶ岳の初夏。自家農園には野菜やハーブなどが実り、収穫の時期を迎えています
6月に行われたイベントでは、畑を歩きながら野菜の収穫を体験したり、採れたての野菜を野外でジャジャッと炒めたり。四井家の庭先にある土間空間ではかまど炊きの実践指導もありました。電気や鍋で炊いたご飯とはまったく別の、かまどご飯の美味しさに驚くはず。
異常気象により、今後ますます自然災害が増えるのではないかと予測されていますが、自分で火を起こしたり、かまど炊きの知恵があれば、いざというときにも外でご飯を炊くことができます。覚えておけば、いつか役に立つ日が来るかもしれません。
ドイツ製の粉挽きで小麦を挽き、ふるいにかける。挽きたてのフレッシュな小麦粉でピザやクレープを焼く
講習会の中では料理好きの長男・木水土(きみと)くんがクレープを手作り。
自宅で飼育している名古屋子コーチンが産んだ卵を使い、風味豊かに焼き上げました。
「小麦粉は、我が家がタネから育てた自家栽培小麦を使用しました」(千里さん)
フェアトレードのコーヒー豆を自宅焙煎した、淹れたてのコーヒーとも好相性。
ただ「おいしい!」だけでなく、四井家がゼロから積み上げてきた、生きる知恵と知識が凝縮された講習会。パーマカルチャーに興味がある人はもちろん、日々の暮らし方を考え直すきっかけになるに違いありません。
かまどとはまた違った使い勝手。石窯でピザを焼き熱々をいただく
循環する暮らしには、未来を変えるヒントがいっぱい。今回のテーマは「火を使う知恵」。火って何?今、都会では熱源のほとんどを電気エネルギーに頼っているので、 “火”についてあまり考えたことがないという人が多いのではないでしょうか。もともと私たちは土間のかまどで煮炊き、薪でお湯を沸かすなど、暮らしの中で「火」を使いながら生きてきた長い歴史があります。今回は、そんな「火」についての興味深いお話も聞けますよ。
「春の講座ではかまどの使い方を学んだので、今回は石窯の使い方を学びます。
数分でピザが焼けてしまう石窯はどんな仕組みになっていると思いますか?まず皆さんで、焚き木の準備をして石窯に火を入れます。そして、我が家で育てた小麦の粒を製粉し、出来た小麦粉でピザ生地を作ります。
あとは畑で収穫した野菜を使ってご自分のピザを作ってみてください。
お店で食べるピザとはまた違った美味しさが体験できるのではないでしょうか」
と千里さんは言います。
市場にはあまり流通しない吉田牧場のチーズを使用したピザは夏の講座の目玉メニュー。濃厚なトロトロチーズを召し上がれ
今回のピザに使うチーズにもこだわりが。
岡山の吉田牧場で作られたチーズを使用します。吉田牧場は、放牧した牛たちのミルクを使って造った「モッツァレラ」や「カチョカバロ」は、その素晴らしい味わいから全国の名だたる料理人を魅了し、今では一般には入手困難と言われていることでも有名です。都内でもごく限られた店舗でしか扱っていないチーズが、八ヶ岳で食べられる!楽しみ倍増ですね。
ランチの後は、四井真治さんが、暮らしの道具の修理について教えてくれます。
「修理には色々な知識や経験が必要です。その道具の素材やどのような仕組みになっているのが観察し、次にどうやって修理していくのかを考えていきます」(四井真治さん)
割れてしまったお気に入りのスプーンの柄
切れ味の悪い包丁など、学校では教えてもらわなかった修理の知恵を知ることで、暮らしはもっと豊かになると四井さんは言います。修理したいものがある人は、持参して直し方を教えてもらってはいかがでましょう。
また、5月に大好評だった「小さなマルシェ」も続行。スズ竹で編んだカゴやザルなど実用的な調理道具をはじめ、手作りのワイルドストロベリージャムやニホンミツバチの蜂蜜も入手可能なのだとか。
人も空気の流れもゆったりとした夏の八ヶ岳で自然と触れ合い、暮らしの知恵を体験してみてはいかがでしょうか。
https://www.facebook.com/events/858889064698600/
イベント主催者: 四井 千里
日程:2021年7月17日
所要時間: 6時間
※7/2現在定員となったため、キャンセル待ち受付中
左から、四井真治さん、畑仕事や料理、家具作りなどにも積極的に取り組む四井家の長男・木水土(きみと)くんと次男・宙(そら)くん、四井千里さん
バックナンバーはこちらからご覧頂けます。
四井真治
福岡県北九州市の自然に囲まれた環境の中で育ち、高校の時に地元の自然が都市開発によって破壊されてショックを受けたのをきっかけに環境意識が芽生え、信州大学の農学部森林科学科に進学することを決意。同農学部の大学院卒業後、緑化会社に勤務。長野で農業経営、有機肥料会社勤務後2001年に独立。2015年の愛知万博でオーガニックレストランをデザイン・施工指導。以来さまざまなパーマカルチャーの商業施設や場作りに携わる。日本の伝統を取り入れた暮らしの仕組みを提案するパーマカルチャー・デザイナーとして国内外で活躍中。
Soil Design http://soildesign.jp/
四井千里
2002年より都内の自然食品店に勤務。併設のレストランにてメニュー開発から調理まで運営全般に関わり、自然食のノウハウを学ぶ。2007年より八ヶ岳南麓に移り住み、フラワーアレンジメント・ハーブの蒸溜・保存食作り等のワークショップ講師、及び自然の恩恵や植物を五感で楽しむ暮らしのアイデアを提案。
記者:山田ふみ
多摩美術大学デザイン科卒。ファッションメーカーBIGIグループのプレス、マガジンハウスanan編集部記者を経て独立。ELLE JAPON、マダムフィガロの創刊に携わり、リクルート通販事業部にて新創刊女性誌の副編集長を務める。美容、インテリア、食を中心に女性のライフスタイルの動向を雑誌・新聞、WEBなどで発信。2012年より7年間タイ、シンガポールにて現地情報誌の編集に関わる。2019年帰国後、東京・八ヶ岳を拠点に執筆活動を行う。アート、教育、美容、食と農に関心を持ち、ethica(エシカ)編集部に参加「私によくて、世界にイイ。」情報の編集及びライティングを担当。著書に「ワサナのタイ料理」(文化出版局・共著)あり。趣味は世界のファーマーズマーケットめぐり。
<自然の仕組みがわかるオススメの2冊>
パーマカルチャーや土と自然のつながりがわかりやすく紹介されている『地球のくらしの絵本』シリーズ「自然に学ぶくらしのデザイン」と「土とつながる知恵」(四井真治著 農文協)ともに2,500円/税別
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp
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