水出しの緑茶を入れたら涼しげで、一層美味しく感じるだろうなぁ。
あのサイズ感といい、お客さんが来たら出すのにぴったりだな。
おそうめんのつゆを入れるのにもちょうどいいかも。
お店を出た後も、あのグラスの佇まいが心の隅っこにずっと残っていて、ふとした時に思い出しては「やっぱり欲しいなぁ」という気持ちが湧き上がるのでした。
寒くなるにつれ、一度はその気持ちが落ち着いたものの、1年経って冷たい飲み物の美味しい季節を迎えると、再びグラスへの思いがムクムクと蘇ってきました。
自分の「好き」に加えて、安定感、存在感、多用途に活躍するであろう使い勝手の良さ(こちらは想像ですが)など、私の望む要素のほぼすべてを備えている(に違いない)あのグラス。
頭のなかで使い道をイメージし、収納する場所も確保し、夫を説得の末、もしまだあったならと期待を込めて再び古道具屋さんを訪れたのでした。
すると、扉を開けてすぐ目に入る飾り棚の上に、1年前と変わらない涼やかな姿で並ぶグラスたち。
(よかった、まだあった!)
1年越しの思いがやっと叶った嬉しさに思わず頬がゆるむのを感じながら、今回は迷うことなく2つを手に取りレジへ。
新聞紙でくるんでもらった2つのグラスを大事に手提げにしまい、足取り軽くお店を出たのでした。