萱島: ところで今、SDGsが日本でもすごく活性化してきていますが、坂田さんの事業は、まさにSDGsの推進といえると思います。次々と事業を形にするパワーの源は何でしょうか。
坂田: パワーの源はよく聞かれます。
一番最初はブログに「悔しさを原動力に」ということを書いたことがあるんですが、母親になった後に社会復帰ができないことへの悔しさが私の最初の原動力でした。
自分が何か悪いことをしたわけではなくて、若かったり子どもがいるだけで、あたりまえのスタートラインにすら立てませんでした。
美容の仕事は綺麗な人や長時間働ける人しか働けないという雰囲気があって、私みたいに肌が荒れている人や時間に制限がある人は必要無いという「努力だけではどうにもならない環境格差」みたいなコンプレックスがある中で、ただただ悔しいと思ったんですね。
そしてもう1つは、社会の中で少しでも役に立つ仕事に携わってみたかったんです。将来の夢は「社会起業家」でしたね。利益で会社や自身の可能性を広げるだけでなく、社会課題に向き合い課題解決を行う投資や事業を行いたかった。
それも給料とかの対価ではなくて、人に純粋に「ありがとう」っていってもらいたかったんですね。最初はそれが原動力になっていて、でもだんだん自分が行動や発信をしていくと、同じような環境の人たちが自分に会いに来てくれるようになりました。まことさんのブログを読んで元気が出ましたとか、私もこういう仕事を始めましたとか、オーガニックコスメを使って肌が変わって友だちに教えたら、友だちもよくなってすごく嬉しかったとか…