一生懸命に走っている人の姿を見て、勇気をもらったり、応援したくなったりした経験はありませんか。世界で最も名高く大規模な6つのマラソン大会(東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨークシティマラソン)のひとつに「東京マラソン(主催:一般財団法人東京マラソン財団)」があります。今回は、昨日終了したばかりの東京マラソンについて、2021大会の様子や、注目を集めたサステナブルな取り組みについてレポートします!(記者:エシカちゃん)
「もう一度、東京がひとつになる日。」
昨日3月6日(日)に開催された、東京マラソン2021。当初は2021年10月17日(日)に行われる予定でしたが、新型コロナウィルスの影響により2022年3月に変更。開催自体は2年ぶり、一般ランナーの参加は3年ぶりで今回は定員2万5000人となりました。
2021大会のキャッチコピーは「もう一度、東京がひとつになる日。」。新しい生活様式がスタートするなかで「再びみんなで集まれる喜び」と「ひとつになろう」という東京マラソン財団の想いが込められています。
当日参加したボランティアスタッフからは「ランナーたちと交流できてうれしかった」「元気をもらえた」という声も。ボランティアは抽選制となっており「ようやく参加できた」「来年もぜひ参加したい」という人もいました。
コロナ禍での開催にあたり注目を集めたのは、感染拡大を防止しながらもマラソンファンを惹きつけるさまざまな試みが行われたということ。ランナーやボランティアなど関係者に対して健康管理などへの理解・協力を要請。「体調管理アプリ」に事前登録し、大会前後の体調をチェックする取り組みも導入されました。
東京マラソンの魅力のひとつは「ランナーだけでなく、すべての人が楽しめる」ということです。SNSでは「#東京マラソン2021」「#行かない応援」として、さまざまなメッセージが寄せられており、眺めているだけでも胸が熱くなってきます。
今回注目された、サステナブルな取り組みとは
東京マラソンといえば、サステナブルな取り組みも注目したいポイントです。以前から同大会では、チャリティ事業やスポーツボランティア活動、大会フラッグのリユースなどの取り組みを展開してきました。
今回の大会でまず目を引いたのは、SUBARU(スバル)によるグローバルBEV『SOLTERRA』が先導車を務めていたこと。同社は、東京マラソン2021のオフィシャルパートナーとして協賛しており、SOLTERRAのほかにも『レガシィアウトバック』などの車両を大会用に提供しています。
もうひとつ、話題を集めたのはボランティアウェアです。これまでは年号をウェアに記載していましたが、大会年度に関わらず着用できるように、年号表示のないデザインに変更。さらに、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて、今回からアップサイクル(※)の試みがスタートし、今後の展開に大きな期待が寄せられています。
その試みとは、2021大会当日ランナーに水分補給として提供したPETボトルが、繊維にリサイクルされ、ボランティアウェア(2024大会予定)として生まれ変わるというもの。東レ株式会社(東京マラソンオフィシャルパートナー)のリサイクル繊維ブランド「&+®(アンドプラス)」と連携して行っています。
これまでにも東レでは、同社で開発された植物由来合成繊維「エコディア®」をボランティアウェアの生地として提供するなどサステナブルな取り組みを行ってきましたが、アップサイクルの試みは今回が初めてです。
「東京マラソンで使用していたペットボトルが、ウェアとして帰ってくる」というマラソン大会内での「循環」はどのように行われ、今後どのように展開されていくのでしょうか。また、マラソンをはじめとするスポーツイベントとサステナブルにはどんなつながりや関連性があるのかについても、あわせて考えてみたいテーマです。
エシカでは、東京マラソン財団への取材をもとに、マラソン大会におけるサステナブルな取り組みや東レのブランド「&+®」に関して、詳しく紹介していく予定です。どうぞお楽しみに!
※アップサイクル……廃棄物や不要品に新しい価値を与えることで、そのもの自体の価値を高めて別の製品として生まれ変わらせること。従来の「リサイクル」とは異なる手法であり、SDGsの一環としても昨今注目を集めている。
記者:エシカちゃん
白金出身、青山勤務2年目のZ世代です。流行に敏感で、おいしいものに目がなく、フットワークの軽い今ドキの24歳。そんな彼女の視点から、今一度、さまざまな社会課題に目を向け、その解決に向けた取り組みを理解し、誰もが共感しやすい言葉で、個人と世界のサステナビリティーを提案していこうと思います。
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp