(第40話)暮らしに”月の満ち欠け”のリズムを取り入れて(前半)【連載】かぞくの栞(しおり) 暮らしのなかで大切にしたい家族とwell-being
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(第40話)暮らしに”月の満ち欠け”のリズムを取り入れて(前半)【連載】かぞくの栞(しおり)

心身ともに健康で、社会的にも満たされた状態であることを意味する「well-being」。

一人ひとりがwell-beingであることが、社会や環境をより良くしていくことにつながるのだと思います。

では、「私にとって良い状態」ってどういうものなんだろう?

そのヒントは、意外と何気ない日常の中に散りばめられているのかもしれません。

新しく何かを始めるのも大切だけど、まずは身近な人や自分が「ごきげん」でいることから。

家族と過ごすなかで感じる、そんな一瞬一瞬を切り取って、綴っていけたらと思います。

月の満ち欠け

「明日、新月だからそろそろ生まれてくるかもね」。

 

4年前の今ごろ、妊婦だった私は予定日を10日過ぎても待てど暮らせど全く出てくる気配のないお腹の中の娘の様子に、ソワソワと落ち着かない日々を過ごしていました。

 

自然分娩を待てるのはあと数日というときに、助産師さんがかけてくれたその一言に藁にもすがるような気持ちでいたのと同時に、月の満ち欠けに合わせてお産が進むって、なんて神秘的なんだろう、と感慨深い気持ちになったことを覚えています。

 

結果的に、娘はそれからさらに3日経った正期産ギリギリの41週6日目の夕方に生まれたのですが、それ以来、月のリズムが人の体にも大きな影響を与えていることに興味がわき、少しずつですが生活に取り入れるようになりました。

現在、私たちが使っている太陽暦が採用される以前の日本では、月の満ち欠けをもとに作られた「太陰太陽暦(旧暦)」が使われていました。古来から月と人は深い関係にあり、月に寄り添った生活をしていました。

 

また、新月や満月の日には出産が多いと言われたり、生理周期が約28〜30日と月の満ち欠けと重なっていたりするなど、特に女性の体のバイオリズムと密接な関係があると考えられています。

 

月の満ち欠けのリズムとは、新月から満月、満月から新月へと約29.5日の周期で繰り返すサイクルのことを指します。

 

ざっくりと、新月から満月に向かう「満ちていく月の期間(上弦の月)」、満月から新月に向かう「欠けていく月の期間(下弦の月)」の2つに分かれていて、それぞれに特徴と適した過ごし方があると言われています。

 

最も、エネルギーが高まるのが新月と満月の日。

新月は新しいことを始める後押しをしてくれ、また悪い習慣を断ち切るのにも良い日とされています。

満月はさまざまな結果が実り、また結びつけてくれると言われています。一方で衝動的になりやすくなる日でもあるので、大事な決断は新月の方が良いそうです。

新月から満月に向けて(上弦の月)は、吸収力が高まる時期。栄養の豊富な質の良いものを食べる、読書などインプットをする、特別なスキンケアをするなどがおすすめ。気持ちも積極的になりやすく、あらゆるものの吸収が増し、また成長につながりやすいと言われています。

 

反対に、満月から新月にかけて(下弦の月)は排出力や浄化作用が高まる時期。

ダイエットや持ち物の整理、お家の掃除などをするのに向いています。この時期は感覚も繊細になりやすいので、ゆっくりと心身を休めることに意識を向けると良いとも言われています。

 

月の満ち欠けが人間の心身に与える影響に、科学的な根拠があるわけではないようです。

ですが、月のリズムを意識することは、自分のからだと心の状態を知り、無理のない生活を送るきっかけとなるかもしれません。

 

次回は、実際に暮らしに取り入れてみたことをご紹介できればと思います。

今回の連載は如何でしたでしょうか。バックナンバーはこちらからご覧頂けます。

【連載】かぞくの栞(しおり)

季子(キコ)

一児の母親。高校生のころ「食べたもので体はできている」という言葉と出会い食生活を見直したことで、長い付き合いだったアトピーが大きく改善。その体験をきっかけに食を取り巻く問題へと関心が広がり、大学では環境社会学を専攻する。

産後一年間の育休を経て職場復帰。あわただしい日々のなかでも気軽に取り入れられる、私にとっても家族にとっても、地球にとっても無理のない「いい塩梅」な生き方を模索中。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

季子(キコ)

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