大谷: 妊娠中の女性が加入するケースが多いと聞きました。
峰村: 妊娠期は「安全安心なものを食べたい」「重たいものを持てない」「外に積極的に出かけられない」という人も多く、そうした理由での加入例もたくさんあります。最近は、若い人の人口自体が少なくなっていることなどもあり、若年層が自ら加入しづらいという傾向が見られます。
大谷: 編集部のスタッフも、妊娠・出産をきっかけに組合員に加入しています。自由に外出できない時期ですが、食欲が高まりますし、食に対して意識し始める頃です。少し前までは「近所の人から誘われて加入した」という流れもありました。この10年ほどで単身世帯や夫婦だけの世帯が増えてきましたが、商品構成などは変わりましたか。
峰村: 一昔前のような大家族用の大容量セットは減ってきています。最近は、従来の生協というイメージから離れて、「おしゃれ」を意識した商品も増えました。テレワークの増加に合わせて、外で食べるランチ感覚で食べられるものや、単身世帯に使いやすいものなども取り扱っています。たとえば、パエリアやエビチリ、ちゃんぽんなど。若い人向けのお試しサイトの開発を進めていますが、いざ開発を始めてみると、若い人に受け入れられるものは意外に少なく、お試しサイトに置く商品セットの選定には苦労しています。
大谷: 働きながら家族のごはんを作る人には役立ちそうですね。
峰村: 「生協の冷凍食品・冷凍素材はおいしい」という声も多く、「冷凍のひき肉はパラパラで使いやすい」と好評です。家庭で冷凍すると、ひき肉がかたまりになることが多い。こうした人気商品を初回に限り、お手軽に購入できるようにしています。