ますます注目を集めるヴィーガン料理。環境保護、ダイエット、美容など人気の理由はさまざまですが、市場規模は今後さらに拡大することが見込まれています。そんななか嬉しいニュースが。世界のベジタブルレストランBEST 100を発表しているベルギーのガイドブック「We’re Smart Green Guide 2023」に、東京・丸の内にあるレストラン「サンス・エ・サヴール」が初掲載。世界水準のヴィーガン料理として認定されました。(記者:エシカちゃん)
世界水準のヴィーガンレストランに
「We’re Smart Green Guide」(※)は、野菜や果物を使った料理に力を入れているレストランを評価・紹介するガイドブック。2013年にベルギーで創刊し、現在では、世界で1,195のレストラン、日本では49のレストランが掲載されています。
少なくともメニューの3分の2に野菜や果物を取り入れているレストランが対象で、料理の質はもちろん、環境負荷や社会へのインパクトなども考慮されて評価されます。評価の指標は星ではなく「ラディッシュ」。最高評価は5ラディッシュです。
「We’re Smart Green Guide」に初掲載が決定したのが、東京・丸の内にあるレストラン「サンス・エ・サヴール(Sens & Saveurs)」。フランス語で「五感の追求」を意味するこのレストランは、景色、インテリア、音楽、会話、料理を通して、五感全てで食事の時間を楽しんでもらうことをコンセプトにしています。
(※)「We’re Smart World」公式サイト:https://weresmartworld.com/we-re-smart-green-guide
フランスで修行を積んだ料理長・鴨田猛氏
「サンス・エ・サヴール」の料理長、鴨田猛(かもだ・たけし)氏は、フランスで修行を積んだ経験を持つ、モダン・キュイジーヌの正統派料理人。そんな彼が5年以上も前から考えていたのが、ヴィーガンの方にも「プルセル・キュイジーヌ」のクオリティーと感動を届けること。
「プルセル・キュイジーヌ」とは、フランス・ラングドック地方並びに地中海料理をコンセプトにした料理。酸味と塩味を合わせ、素材の旨味を最大限に引き出す「シュクレ・サレ」や、海と陸の食材を掛け合わせる「テル・エ・メール」などが特徴で、風変わりな組み合わせがもたらす新たな感動がその魅力。
鴨田氏は、そんな「プルセル・キュイジーヌ」を動物性の食材を一切使わずに再現しようと、開発に邁進。現在、レストランのコースには、「シュクレ・サレ」の技法を使った、最高級のヴィーガン料理コースがランチ・ディナーともに常設されています。
こうした取り組みが評価され、「サンス・エ・サヴール」は「We’re Smart Green Guide 2023」で「3ラディッシュ」を獲得。世界で最も美味しい野菜料理の1つとして、ガイドブックに掲載されました。
「サンス・エ・サヴール」のサステナブルな取り組み
「サンス・エ・サヴール」のサステナブルな取り組みは、ヴィーガン料理の提供だけではありません。常日頃から、「レストランの中でできるサステナブルなアクション」を取り入れています。
「プティ・フィックスコース」は、通常のコースメニューの4分の3のボリュームで、値段が少し安くなったコース。食べる量は人それぞれだからこそ、食材の無駄を極力防ぐためにも、小食用コースはとってもありがたいですね。
もちろん、どうしてもお腹いっぱいで、コース後の小菓子が食べきれないなんてこともあります。そんなときのために、小さなお持ち帰り用ボックスを用意。フードロスを削減しつつ、コース料理を最後まで味わってもらう工夫がなされています。
さらに、料理に使われる食材は、SDGsを意識して厳選されたものばかり。有機栽培または自然栽培を中心に、SDGsに取り組む生産者を応援。日本中にあるサステナブルな食材の魅力を東京から発信しています。
他にも、リサイクル素材でできたテーブルウェアを使用したり、牛乳パックをリサイクルしたり、料理長・鴨田氏が地球環境に配慮したサステイナブルレシピ公開したりと、サステナブルな取り組みに積極的な「サンス・エ・サヴール」。
2023年4月には、「一般社団法人 日本サステイナブル・レストラン協会」に加盟し、名実ともにサステナブルなレストランになりました。
サンス・エ・サヴール
住所:千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング 35F
TEL:03-5220-2701
LUNCH:11:00〜15:30(13:30 L.O.)
DINNER:平日 18:00〜22:30(20:30 L.O.) 土日祝 17:30〜22:30(20:30 L.O.)
定休日:なし
記者:エシカちゃん
白金出身、青山勤務2年目のZ世代です。流行に敏感で、おいしいものに目がなく、フットワークの軽い今ドキの24歳。そんな彼女の視点から、今一度、さまざまな社会課題に目を向け、その解決に向けた取り組みを理解し、誰もが共感しやすい言葉で、個人と世界のサステナビリティを提案していこうと思います。
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp