「自分たちが毎日使いたいものをつくる」というシンプルな想いからスタートしたコスメティックブランドSHIROが、廃棄物ゼロを目指すアクションを更に加速させています。すべての資源の価値を見つめ直し、本質的な循環サイクルの実現に向かうSHIROの取り組みに迫ります。(記事:エシカちゃん)
SHIROの廃棄物ゼロ宣言
これまでにもSHIROは、素材の持つパワーを最大限に引き出し、世界中の人々をしあわせにしたいとの想いを持って、エシカルな信念に基づく製品開発を行ってきました。
常に素材や生産者と向き合ってきたSHIROだからこそ、温暖化や気候変動によって引き起こされる自然災害の影響や、生産者から聞こえてきた「かつてないほど植物等の生産物が育たず、収穫時期も遅れている」という声に危機感を持ち、資源を捨てることなく、余すことなく、廃棄を減らすための工夫をし続けていこうと考えました。
そこでSHIROは、2024年より廃棄物ゼロを目指すことを宣言します。
今後、SHIROは、ものづくりを取り巻く「製品・資材・店舗」の3つから、廃棄物ゼロを進めていくそう。
製品からの廃棄物ゼロ
今までも、栄養をたっぷり含んでいるにも関わらず捨てられてしまっていた自然素材をスキンケアにしてきたように、リニューアルにより余ってしまった香料や容器から新しいものづくりをしていきます。
・栄養はあるのに固くて食べられない昆布の根元や、お酒をつくる工程で生まれる酒かす、虫食いなどが原因で出荷が適わないラワンぶき等のアップサイクルに取り組んできました。
・自然素材以外のフレグランスの香料やメイクアップに使う色素、さらに容器などの資材についても、使われなくなった素材として考え活かしていく。
資材からの廃棄物ゼロ
容器の軽微不良の基準を見直して販売出来るようにすることで、廃棄を減らしていく。
・過去には、全製品をパッケージレス化することで、紙の原材料調達から加工、輸送など各工程において排出されるCO2の削減に取り組んできた。
・いずれ廃棄される紙類を受け取らない選択肢として、手さげ袋の有料化を実施。
・香りを試す際のムエットを減らし、採掘場の端材置き場に置かれていた軟石に香りを付けて、繰り返し使用できる試香ツールとして活用する。
・中身は良品にも関わらず、小さなキズや、ロゴ等の印字がほんの少しかすれた容器を廃棄せず、商品として活用する。
店舗からの廃棄物ゼロ
店舗を建設する際、バージン材を使うのではなく世の中にある端材や廃材にクリエイティブを注ぎ、既存の什器を再活用する等して捨てない、そして新たにつくり出さない工夫をする。
・2023年に改装を行った「SHIRO ルクア イーレ店」では、什器を捨てずにそのまま表層替えをし、余っていたガラス容器を左官材に混ぜて使用した。既存の塗床を剥がさずに上から塗装し、今後のメンテナンスでも色を重ねて使い続けられるデザインにすることで、改装工事の在り方を変えた。
・アジア初出店となる台湾店舗では、製品や販売資材等を輸送する木箱にデザインを加え、廃棄せずにそのまま什器として活用した。
・2024年春に予定している「SHIRO ルミネ池袋店」の改装では、里山で見つけた使用されない建築木材をカウンターにし、欠けのせいで正規販売できなくなったタイルを什器に活用した。
・2024年春に実施するポップアップイベントでは、産業廃棄物の中間処理事業者からもらった廃材でつくる什器の設置を企画中。
100年後の未来を想定し、社会を循環させるために考え続けるSHIRO。
手頃な価格で商品を提供する為に、大量の資源を使い、売れない分は廃棄するという、大量生産・大量消費の概念から脱却する一手を、つくり手自身の立場から打ち出しています。
しかしながら、廃棄物ゼロへの道は、生産者のみの努力ではとても賄いきれません。消費者である私たちのアクションで、SHIROの想いに応えることが必要です。
記者:エシカちゃん
白金出身、青山勤務2年目のZ世代です。流行に敏感で、おいしいものに目がなく、フットワークの軽い今ドキの24歳。そんな彼女の視点から、今一度、さまざまな社会課題に目を向け、その解決に向けた取り組みを理解し、誰もが共感しやすい言葉で、個人と世界のサステナビリティーを提案していこうと思います。
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp