「シェフズ・テーブル by Katsuhito Inoue」が、今秋、リニューアルオープンをしました。七十二候をテーマに、食材を余すことなく活かした料理を提供してきたシェフズ・テーブル by Katsuhito Inoueが、新たな料理への挑戦をはじめました。(記事:エシカちゃん)
「シェフズ・テーブル by Katsuhito Inoue」がリニューアルオープン
ザ・リッツ・カールトン京都1階に店を構える、「シェフズ・テーブル by Katsuhito Inoue」が、リニューアルオープンをしました。
一年を七十二に分けた「七十二候」をテーマにして、日々刻々と変わる食材の旬を捕まえた一皿を提供してきたシェフズ・テーブル by Katsuhito Inoueですが、何でも今回のリニューアルでは、七十二候を根底に据えながらも、メニューや内装を一新して、新たなダイニング・エクスペリエンスを生み出しているようです。
多彩な表現で魅せる新たなメニュー
新たなメニューの考案にあたり着目したのは、日本料理の要である「米」です。
料理に使う(米の)銘柄だけではなく、使用する水や炊き方等にまで、あらゆる吟味が重ねられました。
新メニューには、シェフ自らが汲んでくる京都の湧水と、伏見で生産される「いのちの壱」という米が使用されます。
日々口にしているはずの米ですが、その味が大変多彩であること驚かされます。様々な国の食文化に触れてきた井上勝人シェフの、革新的とも言えるセンスが、眠っていた米の味を呼び覚ましたかのようです。
米への探究に加え、京都の「始末の心」(ものを有効に使い無駄にしないこと)についても、更なる考察と発見が加えられています。
食材を無駄なく使い切る為に重ねてきた創意工夫が、結果として、料理自体に新たなイノベーションを生み出すことになりました。
その一例が、調理の際に出た野菜の皮や種、茎の部分を使ったパン。焼き上がったパンには野菜の風味が宿り、これまでになかった季節毎に異なる旬のテイストを、レストラン一杯に立ち上らせます。
(食材の)すべてを使用するのだからと、食材選びにも一層力を入れ、生産者や職人の方との交流から築き上げられた京の味。京都の四季折々の美の心が、お皿の上へと咲き誇ります。
料理を感じる新たな内装
新たな装いは、メニューだけではありません。
レストランの内装にも、力のこもった活力と優雅な風が巻き起こりました。
「伝統と継承」をテーマに設計されたという内装は、静寂と調和を感じさせながらも、モダンなデザイン。石や苔、水、光といった要素を取り入れた、京都の寺院や庭園を感じさせる空間に並ぶ料理には、自ずと京の美しさが映り込みます。
七十二候を、日本の京都でしか表現できない一皿として表現するには・・。
そんな熟考に末に導き出された、内装と料理とが一体となる、何とも言えない体験は、京都への新たなインスピレーションを呼び起こすことでしょう。
五感全てを巻き込んだ特別な食の旅へ
「ゲストがくつろげる空間というだけでなく、地元の職人とのコラボレーションにより、カトラリーから食器に至るまで、すべての要素が入念に作り込まれています。そのひと口が時代を超えた京都の精神と共鳴する、これまでにない会席料理の進化をぜひご体験ください。」
との井上シェフの言葉通り、シェフズ・テーブル by Katsuhito Inoueを訪れれば、歴史や文化を含めた「京」が、新たな触感を伴いながら、五感を心地良くくすぐります。
シェフズ・テーブル By Katsuhito Inoue
住所:京都府京都市中京区鴨川二条大橋畔 ザ・リッツ・カールトン京都1階
「どこにでもないもの」。シェフズ・テーブル by Katsuhito Inoueのリニューアルの報を受けて、頭に浮かんだ言葉です。季節の旬、京都という地、食材を育てる生産者や調理をするシェフたち。幾重にも重ねられる繋がりが「どこにでもないもの」を育てます。そんな料理を口にした時には、きっと、どこにでもない感情に出会えるような気がします。
記者:エシカちゃん
白金出身、青山勤務2年目のZ世代です。流行に敏感で、おいしいものに目がなく、フットワークの軽い今ドキの24歳。そんな彼女の視点から、今一度、さまざまな社会課題に目を向け、その解決に向けた取り組みを理解し、誰もが共感しやすい言葉で、個人と世界のサステナビリティーを提案していこうと思います。
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp