新しい環境に跳び込んでいくことが楽しい【三原勇希・前編】 【編集長対談】 モデル・タレント・ラジオDJ 三原勇希さん
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新しい環境に跳び込んでいくことが楽しい【三原勇希・前編】

今春、ボルネオの森林保全活動の視察に行ったタレントの三原勇希さん。 Photo=YUSUKE TAMURA (TRANSMEDIA)

ラジオ番組「INTRO-JUICE 802」(FM802)のレギュラーDJを務めるタレントの三原勇希さん。今春、同局のスポンサーを務めるサラヤ株式会社の環境保全プロジェクトを取材するため、ボルネオを訪問されました。ローティーン雑誌のモデルを経て人気DJとして活躍中の三原さんに、ethica編集長・大谷がロングインタビュー。これまでの生い立ちや同地取材についてうかがいました。どんなことにでも果敢に挑戦する三原さんのエネルギーは一体どこからくるのでしょうか?

音楽の家系に生まれた、東大阪のおませな女の子

大谷: まずは三原さんの生い立ちをうかがえればと思います。小さい頃はどんな女の子でしたか?

三原: 東大阪に住んでたんですけど、父は工場を経営していて、母はピアノの先生をやっていて。母方の家系は、ひいひいおじいちゃんくらいの世代から、みんな音楽に携わる仕事をしてるんです。それで私も、小学校一年生くらいからかな、ピアノを習うようになったんです。

大谷: それはすごいですね。音楽の家系なんですね。

三原: 私の代で途絶えちゃいましたけど(笑)。でも、ピアノを習ったのが、音楽を好きになるきっかけだったというか。今でも毎週大阪に帰ると、実家でピアノを弾いてます。

音楽の家系に育った三原さん。意外にも10代の頃から好きだった音楽は、ヒップホップ。 Photo=YUSUKE TAMURA (TRANSMEDIA)

大谷: ピアノ以外では?

三原: ファッションに興味があって、小学生の頃から『nicola(ニコラ)』(新潮社発行のローティーン向けファッション誌)を読んでました。

大谷: nicola世代ですか。

三原: はい。いつも発売日に買いに行って。自分で「この一冊に掲載されているものの中から好きなものを100点選べるなら」と仮定して、頭のなかでコーディネートを楽しむような、そんな遊びをしていました。

大谷: 高度な遊びですねえ。そうやってイマジネーションを膨らませていたんですね。じゃあ、小学生の頃から、自分の着る服は自分で選んでいた?

三原: はい。おしゃれ好きで、割と目立つグループにいるタイプだったと思います。その中で、リーダーの横にいて誰とでも仲良くするような(笑)。

大谷: バランス感覚の必要なポジションですね。

三原さんのご実家に保管されていた思い出のお写真をお貸し出し頂きました。

(左)あどけなくて可愛らしい三原さん、既にカメラ目線もお手の物?! (右)浴衣でおめかし、思春期の三原さん。

読者からモデルへ イベント会場で異例のスカウト

大谷: スカウトされたというのは、いつ、どこで?

三原: 中学1年生のときに『nicola(ニコラ)』の読者向けイベントがあって、大好きなモデルさんが出るというので、友達と参加したんです。そこで私がスナップを撮ってもらっているのを見た方が、声をかけてきてくれたんです。

大谷: イベント会場でスカウトされたって、すごいなぁ。だって参加者は大勢いたんですよね? 何かキラッと光るものがあったんでしょうね。普通はオーディションを受けますよね。

『nicola(ニコラ)』の読者向けイベント参加時のファッションを懐かしげに語る。「赤いキャップを、なぜかこう、横に被って(笑)」 Photo=YUSUKE TAMURA (TRANSMEDIA)

三原: 読者向けイベントでスカウトされてモデルになったのは、後にも先にも例がないみたいなんです。でも、そのときは「知らないおじさんについていっちゃいけない」って言われてましたから(笑)

大谷: それはそうですよね。

三原: その場で断ったんです。そしたら相手が慌てて「モデルは誰が好き?」って聞いてくるので「コナンちゃん(※ 虎南有香さん)」って言ったら、イベント終了後に、その人が私のところにコナンちゃんを連れてきてくれたんです。「本物だ!」って。それで結局、コナンちゃんの事務所に所属することになりました。

大谷: 大好きなモデルさんの所属事務所からスカウトされたなんて、それはもう運命ですね。会場内で目立ったんでしょうか。

三原: どうでしょう。でも、その日の格好は今でもはっきり覚えてます。ちょっと恥ずかしいんですけど、赤いキャップをなぜか横に被って、サーフ柄っぽいタンクトップで、ピンクのインナーをちらつかせて、茶色のワイドパンツにスニーカー、っていう。わりとスポーティーな格好でした。

大谷: へえ。見てみたいですね、そのとき撮られたスナップ。そうやって中学校に通いながらモデル業をスタートしたんですね?

三原: はい。金曜日に学校が終わった後に東京に行って、土日はモデル業をして、日曜日の夜に大阪に帰るっていう生活をしてました。中学生で、一人で東京に出て泊まるって、ハードルの高いことだと感じる人も多いと思うんです。でも、私はそれが嬉しくて楽しくて仕方なかったんです。昔から、好奇心が旺盛というか。怖れとか、ためらいが無い性格なんです。新しい環境に行くことが楽しくて。

ハプニングだらけのコロンビアで感じた開放感

大谷: じゃあ、ロケでいろんな場所に行けるのも楽しいでしょう?これまでに行った場所で、特に記憶に残っているところはどこですか?

三原: テレビ番組の企画で行った、コロンビアですね。一枚の写真をたよりに、世界の絶景ハウスを探して、そこに宿泊させてもらうという企画でした。私は、カリブ海に浮かぶ絶景ハウスを訪ねたんです。でも、ようやく目的地にたどり着いたら、はじめ宿泊を断られて! 普通は、事前に交渉されてると思うじゃないですか(笑)。この企画は、自分で考えて行動しないとならないことがすごく多かったです。

大谷: あ、その番組見たことあります!

海上にぽつんと浮かぶ一軒の家。テレビ番組の取材先は、赤道が通るコロンビアにあった。

絶景ハウスに暮らす家族。停電というハプニングで寝食をともにすることに。

空と海に囲まれた絶景ハウスの夜は、星屑と波音に包まれる。

三原: しかも、その目的地で停電が起こって。その家のお子さんたちと私と番組のディレクターさんだけで、数日いっしょに暮らすことになったんです。言葉は通じない、電気はつかない、食料もない……でも、こどもたちが、海で魚を獲ってきて、それで食事をつくってくれたり。

大谷: 自給自足の生活ですね。

三原: はい。一緒に食事をして、踊ったり、ボディランゲージでコミュニケーションをとって、すごく仲良くなりました。滞在中、私も彼らの仕事を手伝ったり、現地の食材で日本の料理をつくったりして。

コロンビアの子供たちと。旅先に簡易ピアノを持参していた三原さんは、音楽を通じてすぐに子供たちとうちとけた。

コロンビア滞在中、三原さんのカメラには1000枚の写真が。現地の子供たちがシャッターを切ったものも多い。

大谷: 三原さんは、お料理は得意なんですか?

三原: 得意、というほどではないですけれど、料理は好きです。釣りの番組に出演するようになってからは、魚もさばけるようになりました。

大谷: それはすごい。

三原: コロンビアの旅は、私にとって本当に思い出深いものになりました。知らない土地で、知らない人に囲まれているのに、日本にいるよりも開放的な気持ちになれたんです。

大谷: 人々がオープンで飾らず、自然も美しいって、気持ち良いですよね。

音楽情報番組「saku saku」のMCを務めた大学時代

大谷: 現在はモデル、タレントだけでなく、ラジオDJとしても活躍されていますね。DJって、しゃべりが上手いとか声が良いとかだけでなく、いろんな知識がないといけないし、常にアンテナを張って、勉強が必要ですよね。どうしてDJという仕事を始めたんですか?

三原: 大学生になって東京に出て来てから、テレビ神奈川の「saku saku」という音楽情報番組のMCを3年間担当させていただいて、自分の言葉で伝えられる仕事が一番面白いと思ったんです。過去には木村カエラさんが担当されていた番組なんですよ。

大谷: 木村カエラさん、そうでしたね! 僕、神奈川出身なんですよ。あの番組でときどき登場していた「ミノフスキー粒子」というキーワードがとても気になっていました。機動戦士ガンダムに登場する粒子ですよね?

三原: そうですね、そこ気になりますか(笑)。「saku saku」のMCの黒幕さんという男性が、大のガンダム好きで、ガンダムの話ばかりするのですが、当時の私は全くわからず響かずでした。「ミノフスキー粒子って何?なんかの必殺技?」という感じで、勝手なイメージでおばけのようなポーズをつけてやってみせたら、なぜか話題になって……。

「自分の言葉で伝えられる仕事が一番面白い」テンポのよいトークで、相手を自然に話題に惹きつけていく三原さん。 Photo=YUSUKE TAMURA (TRANSMEDIA)

大谷: そういう経緯があったのですね! モヤモヤが解決しました。あのキーワードが、歌やダンスの合間に入ると、なんとも言えない間合いとなり、シュールな光景ですね(笑)。

三原: それ以降、私の必殺技として視聴者のみなさんからたびたび「ミノフスキー粒子やって!」とリクエストが来るようになりました。

大谷: 三原さんの明るいキャラクターとミノフスキー粒子という用語が合わさって……う〜ん、食べ物に例えるなら、「甘いものに塩をかけたら、美味しかった!」みたいな…。三原さんのキャラだから絶妙に成立する、皆さん必見の伝説的映像です。

仕事の幅を拡げたい ラジオDJへの挑戦

大谷: そんな風に「saku saku」で人気が出て、ラジオDJの仕事の話が来たんですか?

三原: いえ、ラジオDJの仕事は自分でオーディションに応募したんです。たまたま「saku saku」の仕事と同じ時期、まだ大学生だったんですが、ウェブの音楽コラムの連載のお話もいただいたんです。自分で毎回テーマを決めて選曲して、拙いながらにコメントを書いているうちに、音楽がさらに好きになっていきました。読者から反響もいただいて、それがすごく面白くて。

ラジオDJの仕事に自ら進んで応募。連載で書きためた音楽コラムが貴重なポートフォリオとなった。 Photo=YUSUKE TAMURA (TRANSMEDIA)

大谷: 学業との両立は苦労もあったでしょうね。

三原: でも、モデルやタレントって、ずっと続けられる仕事だとは思っていなかったので。自分の好きな「人に伝える」ことができる仕事ってなんだろう、と考えていたときに、大阪にいたころ毎日のように聴いていたFM802のラジオDJのオーディションを知ったんです。それでウェブサイトから応募しました。

大谷: 三原さん、話が面白いので、やっぱりラジオDJの仕事は向いてるんでしょうね。しかも音楽が好きなら。

三原: ありがとうございます。毎回勉強ですが頑張ってます。

大谷: 引き続き、現在のラジオDJのお仕事や、今春行かれたボルネオの森林保全活動の視察のお話をうかがえればと思います。
(後編に続く)

【三原勇希・後編】自分の体験を、自分の言葉で伝えていきたい 

聞き手:ethica編集長 大谷賢太郎

あらゆる業種の大手企業に対するマーケティングやデジタルの相談業務を数多く経験後、2012年12月に『一見さんお断り』をモットーとする、クリエイティブ・エージェンシー「株式会社トランスメディア」を創業。2013年9月に投資育成事業として、webマガジン「ethica(エシカ)」をグランドオープン。2017年1月に業務拡大に伴いデジタル・エージェンシー「株式会社トランスメディア・デジタル」を創業。2018年6月に3社目となる「株式会社トランスメディア・クリエイターズ」を創業し、小粒でもぴりりと辛い(体は小さくとも才能や力量が優れていて、侮れないことのたとえ)『山椒』を企業コンセプトに作家エージェント業を始動、ショートフィルム映画『IN-EI RAISAN(陰影礼讃)』を製作プロデュース。2023年までに、5つの強みを持った会社運営と、その5人の社長をハンズオンする事を目標に日々奮闘中。

三原勇希:モデル・タレント・ラジオDJ

1990年4月4日生まれ。大阪府出身。ローティーン雑誌のモデルでデビュー。現在は音楽、マラソン、釣り、ゴルフなどの特技や趣味を活かしてテレビ、ラジオ、雑誌等で幅広く活躍中。FM802「INTRO-JUICE 802」、スペースシャワーTV「スペシャのヨルジュウ♪」、釣り番組「フィッシング倶楽部」、ニコニコ生放送「シネマのミカタ」にレギュラー出演中。

Official HP
http://www.stardust.co.jp/section3/profile/miharayuki.html

Official Blog
https://lineblog.me/miharayuki/

Official Instagram
https://www.instagram.com/yuukimeehaa/

記者:松崎 未來

東京藝術大学美術学部芸術学科卒。同大学で学芸員資格を取得。アダチ伝統木版技術保存財団で学芸員を経験。2011年より書評紙『図書新聞』月刊誌『美術手帖』(美術出版社)などのライティングを担当。2017月3月にethicaのライター公募に応募し、書類選考・面接を経て本採用となり、同年4月よりethica編集部のライターとして活動を開始。関心分野は、近世以降の日本美術と出版・印刷文化。

<DJ レギュラー出演中> FM802「INTRO-JUICE 802」毎週日曜日19:00~21:00生放送

https://funky802.com/service/Homepage/index/1719

<出演情報> 7月21日(土)19時〜 BS日テレ「ハワイLovers~オアフの魅力100%~」

http://www.bs4.jp/Oahu100/

提供:サラヤ株式会社
https://www.yashinomi.jp

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

松崎 未來

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