私は、文部科学省が展開する「トビタテ!留学JAPAN」の9期生として1年間ドイツに滞在しました。そこで学んだこと、感じたことを綴っていきます。
今回は是非読んでもらいたい、私の感じる「ドイツの良さ」と「即行動すること/優しさ」についてです。
ドイツに来て約5ヶ月が経っていますが、それでも毎日発見は本当に色々あります!
これはとても印象に残っている2つのストーリー。
エピソード1
電車に乗っていた時のこと。ホームレスと見られる1人の男性が乗り込んできました。裸足で服もぼろぼろ。40代くらいの若い男性でした。彼は大きい声で「電車の中や道で生活しています。何か恵んでいただけませんか。」と…
無意識に、怖いから関わりたくないと心のどこかで思っている自分がいました。
しかし次の瞬間、私が目にしたのは、持っていた未開封の飲み物をあげる私のホストシスター、財布を出してお金をあげる人々。
さらには 「どっかいけー」とやじを飛ばしている人(多分酔っ払っていたのでしょう)に対して本気で説教をする人が「彼だってあなたと同じ人間なんだから、最低限の人生を送る必要があるだろう。私たちが助けないでどうする。」と。
本気で説教する声を聞いて、周りの乗客もみんな彼にグーサインを送ったり拍手したり…。もちろん見向きもしない乗客もいましたが、できる人が自分なりにできることをした 空間だったのです。
エピソード2
夜10時すぎ、何人かで街を歩いていた時のこと。道の向かい側に、歩くこともままならない老人がいました。ヨボヨボと歩きながら大きな声で「駅はどこだー、駅はどこだー」と叫んでおり、私は単純に怖かったので距離を置こうとしていました。
そんな中、ドイツ人の友人が「駅はこっちの方向だよ。でもまだ遠いからここからバスに乗った方がいいよ」と答えました。すると老人は「お金がないから無理なんだよ」と。それを聞いた彼女はすぐにお財布を出して、彼にバスのチケット代を渡したのです。彼は大声で「ありがとう。本当にありがとう。」と叫んでいました。
【困っている人がいたら、助ける】
この精神は日本にももちろん存在しているし、
日本人が誇りに思っている精神の一つでもあると思います。
でも 私達が思っている以上に、もっと積極的になることで助けられる人や物がたくさんあるのではないかと思うようになりました。ドイツの人は、おかしいと思ったらまず自分が動く。自分にできることを見つけ、すぐに行動に移す。
環境が破壊されると思ったら、すぐに行動する。だからエコバックが普及しビニール袋が存在しない社会になっている。
今私になにかできることはあるか…
【即行動する勇気】を持つことが、どれだけ大切なのかを毎日実感しています。
私は今、
人のため、環境保護のため、自分のため
今日からできることはないか、
目の前に困っている人はいないか、
今私になにかできることはあるか…
これを常に意識して生活することを心がけています。
みなさんも今日1日、1分でもいいから時間をとってぜひ考えてみてください。
ほんの小さなことでも積み重なれば、人が、環境が、変わると私は信じています。
記者:スミレ
1997年生まれ。千葉県出身の大学生。トビタテ9期生として、2019年1月よりドイツに留学。2016年よりNPO法人じぶん未来クラブにて学生ボランティアとして活動。日本各地で行われる教育ワークショップにてこれまでに1000人以上の子どもたちと関わる。ボランティアリーダーとして各ワークショップを率いたり、新規ボランティアを対象とした研修等も行う。学業やアルバイトからは得ることのできない「ボランティアの魅力」を1人でも多くの学生に伝えたいとの想いのもと、「ボランティア先進国」と呼ばれるドイツにてボランティアを行いその仕組みを探る。
Pay it Forward ~優しさは連鎖する~
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp