黒柳徹子さん著作『窓ぎわのトットちゃん』(講談社)の出版40周年を記念して、黒柳さんご本人の朗読によるオーディオブックが配信されました。1990年にカセットテープ版として発売された朗読作品をAudible(オーディブル)で復活させたもの。世界中で愛されているベストセラーを臨場感たっぷりの音声で聴いてみませんか?
世代を超えて読み継がれる日本最大のベストセラー
女優、司会者、作家など、さまざまなジャンルでマルチな才能を発揮する黒柳徹子さん。1981年に出版されて以来、いまだに記録が破られていない日本最大のベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』(講談社刊)の著者でもあります。これまでに世界中で2,371万部を発行。8言語に翻訳されています。また数年前には中国でも大ブレイクし、すでに日本の読者数を上回っているそうです。
黒柳徹子さんの自伝的物語でもある本書は、小学1年生なのに「退学」となってしまった主人公トットちゃん(=黒柳徹子さん)が転入した「トモエ学園」での思い出を綴った物語です。
発売当時、“私もトットちゃんみたいだった!”、“トモエ学園のような学校で学びたかった”と日本中に「トットちゃん」ブームが巻き起こりました。そして今もなお変わることなく世界中で愛され、世代を超えて読み継がれています。
「言葉の宝物」が散りばめられたノンフィクション作品
「トモエ学園」の自由な校風と教育方針、学園の中でのびのびと学ぶトットちゃんの姿が、全編を通して生き生きと描かれている物語の中には、心に残る場面がいくつも登場します。
中でも印象的なのは、初めて学園の門をくぐったトットちゃんのとりとめのないおしゃべりに、4時間も耳を傾けてくれた校長、小林先生の存在。話すことがなくなったトットちゃんを見て、小林先生は「じゃあ、これで、君は、この学校の生徒だよ」と告げます。以前の学校で問題児とされていたトットちゃんは、生まれて初めて本当に好きな先生に会えたことを心から嬉しく思うのです。
本物の電車を使ったユニークな教室、好きな教科から学んで良い授業、一人ひとりの個性を認めながら、みんなが楽しめる工夫がいっぱいのトモエ学園は、まさに“こんな学校で学びたかった”的存在。その中でトットちゃんは、喜びと発見に満ちた小学校生活を送りながら自由闊達に育っていきます。そして、小林先生がトットちゃんに言い続けてくれた言葉「君は、ほんとうは、いい子なんだよ」は、黒柳さんにとってかけがえのない生涯の「宝物」になりました。
先が見えない不確かな時代の中で、誰もが不安を抱えながら生きている今、「大丈夫。それでいいんだよ」と無条件に自分を受け止めてくれる深い愛情があちこちに散りばめられ、大人の私たちが今読んでもホッと心が癒されます。
小学生の頃の黒柳さんは「徹子」という名前をきちんと言えずに「トット」と発音していたことから、このタイトルが付けられたそうです。本書の中に登場する小林宗作先生をはじめ、友達もすべて実名というノンフィクション作品。ぐいぐい物語の中に引き込まれていきますよ。
黒柳さんは、先日行われたオーディオブック配信記念の記者会見の中で、
「私の人生は、全部トモエ学園から始まっています。こんな難しい芸能界に68年いるんですけど、何一つ変わることなくトットちゃんでいられたのもトモエ学園のおかげだと思っています」と母校への思いを語りました。
また今回改めて本書を読み返して、
「小さな学校に校長先生がいて、子供たちがいて、身体が不自由な子もいて。みんな仲良くしているという小さなお話ですが、今の時代に合っているのかな、って思います。学校もいろいろ難しいことがあって先生方も大変ですが、小林先生みたいな先生でいらしたらいいな、と思います。私のようなちょっと困った子供をお持ちのお母様たちもいらっしゃると思いますが、どうにかなるもの」とコメントしました。
絵本を上手に読んであげられるお母さんになりたい
今回のオーディブックの音声について、
「だいぶ前に録音したものでしたので、どんな風だったか想像もつかなかったんですけれど、聞いてみたら、そんなに下手でもないなって(笑)」と黒柳さんらしい言葉で自己評価。
「皆さんがご自分の子供たちに聴かせてくれたら、と思います。私が書いたものを私が読んでいるわけですから、トットちゃんが読んでいると思っていただいてもいいと思います」と加えました。
出版40周年という記念イヤーの今年、オーディオブックとして配信開始となった『窓ぎわのトットちゃん』。
“絵本を上手に読んであげられるお母さんになりたい”とNHK放送劇団を志した黒柳徹子さん自身の朗読は臨場感たっぷり!1990年にカセット版として録音された貴重な音源が鮮やかに蘇ります。オーディオブックは全61話のうち30話を収録。日常のちょっとした隙間時間に耳を傾けてみてはいかが?
商品紹介
著者:黒柳徹子
ナレーター:黒柳徹子
再生時間:1時間56分
出版社:講談社
URL:https://www.audible.co.jp/pd/B00YT6UMTA
※オーディオサンプル(5分)を聴くことができます
Audible(オーディブル)
いつでもどこでも気軽にコンテンツを耳で楽しむことができるオーディオエンターテインメントサービス。プロのナレーターや俳優、声優が読み上げる約40万もの豊富なオーディオブックや、ニュースからお笑いまでバラエティあふれるプレミアムなポッドキャストを提供。スマホでのオフライン再生はもちろん、Amazon EchoやAlexa搭載デバイスにも対応。
黒柳徹子(くろやなぎ てつこ)
女優・ユニセフ親善大使
東京乃木坂生れ。トモエ学園から香蘭女学校を経て東京音楽大学声楽科を卒業。NHK放送劇団に入団、NHK専属のテレビ女優第一号となる。文学座研究所、ニューヨークの演劇学校で学び、テレビ、ラジオ、舞台女優として活躍。また、ユニセフ親善大使、トット基金理事長を務め、長年にわたり活動を続ける。著書は、ベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』をはじめ『トットの欠落帖』『小さいときから考えてきたこと』『新版 トットチャンネル』など多数。
記者:エシカちゃん
白金出身、青山勤務2年目のZ世代です。流行に敏感で、おいしいものに目がなく、フットワークの軽い今ドキの24歳。そんな彼女の視点から、今一度、さまざまな社会課題に目を向け、その解決に向けた取り組みを理解し、誰もが共感しやすい言葉で、個人と世界のサステナビリティーを提案していこうと思います。
私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp