そのプロセスで、「もうこれ捨てよっか」「これは要らんやろ」などなど、つぶやいたり夫と会話したりしていて、当たり前ですが、そんな大人の姿を娘はよく見ています。
本当の思いとしては、物とちゃんと向き合うために、増えすぎた物をいろいろな形で手放しているのだけれど、それらの行動は、娘の目には使い捨てのように「壊れた・いらない物=捨てる」という風に映っていたのかもしれません。
安くて便利な物は、本当に世の中にたくさんあふれていて。
SNSなどでもいろいろな情報に触れやすい今、自分の暮らしに本当に必要かどうかじっくりと考える前に、安易に手を伸ばしてしまっていることもあるなぁと感じます。
娘がもう少し大きくなってきたら、手放すことも含め、自分に合った物との付き合い方について一緒に考えていけたらと思います。
でも今は、今ここにある物を大切にする心を育みたい。
その日から、物のお手入れをする時間を意識して娘と持つようになりました。
木製のカトラリーやおもちゃを蜜蝋ワックスで磨く、破れた絵本をセロテープで丁寧に貼る。
汚れたタオルや服を漂白する、服の取れたボタンやほつれを縫い直す。
一つひとつは小さなことですが、自分の手を動かすことで、物を長く大切に使う経験を積み重ねていってほしいなぁと心から願います。
そのためには、まずは身近な大人が物を大切に扱う姿を見せることから。
娘がとっさに放った一言が、自分たちの日頃の物との向き合い方、何気ない言動を振り返る大切な機会となったのでした。