長い間住むにつれ、おうちに対して不便や不満を感じることもちらほらありました。
十分な広さがない、階段で3階の上り下りが大変、収納が少ない、お風呂が寒い、扉の上枠が低い(夫がたまに頭をぶつける)、海へは遠い、たまにアリが侵入する(3階なのに……)、などとまぁあげだすと色々あります。
ですが、いざ引っ越すことが現実になり希望が叶うところを探していくなかで、今の環境がいかに自分たちの安心を生み出してくれているか、ということに気づいたのでした。
いくつかあげるとするならば、年々頻繁に起こる自然災害への不安に対して、ハザードマップ上・建物の構造上は一定の安全が確保されていること、静かな環境で公園も多く子育てのしやすい地域であること。
駅や病院、公共施設、保育園が徒歩圏内で、両方の実家が近くて何かあった時にはお互い頼れる状況にあること。昔からの友人や知り合いにすぐ会える距離にいること。
なにより、娘も大好きなお友達と楽しく保育園に通っていること。
また、すぐ近くに壮大な自然や海はないけれど、周辺は緑が多くて、ふとした時に窓から見える広い青空や鮮やかな葉をまとう木々にホッと癒やされたり、娘と歩く保育園までの道のりで四季の移ろいを感じたり、そんな何気ない日常と隣合わせの自然が心のゆとりを生み出してくれているように感じます。
世の中が不安定な状況で娘もまだ幼い今、変わることへのワクワク感よりも、家族が無理なく安心して過ごせることを大切にしたい、と今の暮らしを選ぶ結論に至りました。