田中: KDDIでは、本業としてDXを推進されています。プロ人財の育成をさらに推進することで、さらなる企業価値の向上につながるということでしょうか。
最勝寺: DX関連事業はたくさんの引き合いがあり、人材が不足しています。人財育成により社内のリソースを強化して、DX領域に要員シフトしていきたいと考えています。
田中: 社員とエンゲージメントを深めていくのが大切だと感じました。期待されていることやこれからの動きについて教えていただけますか。
最勝寺: 制度を作るだけでなく、社内におけるさまざまなアプローチが大切です。社員一人ひとりとのエンゲージメントを高めるためには、職場での1on1(1対1)でのミーティングが有効になります。グループリーダークラスの上司と月1回以上のミーティングを行うように定めています。また、業務上の悩みについては、社内カウンセラーが一人ひとりに対応する仕組みになっています。こうした取り組みが、社員とのエンゲージメントを高める上で役に立っているのではと感じています。
田中: さまざまなことを「見える化」して、経営パフォーマンスや企業価値の向上につなげているということでしょうか。
最勝寺: ほかにも、人事の面でさまざまなツールを活用しています。データにより、いろいろな動きを可視化しています。それぞれの分析を、今後はそれぞれ有機的に結合させてさらに深い分析をしていきたいと思っています。
田中: まさに専門の領域ですね。新たな社会変革につながることを期待したいと思っています。社員とのエンゲージメントを高めるために、議論を重ねて「見える化」されています。
最勝寺: 私たちはKPI(重要業績評価指数)のなかにESGの項目を含めていて、役員と従業員の賞与に反映される仕組みになっています。そのほか、各本部組織のプロファイルには「サステナビリティにどう取り組むのか」という記載もあります。フィロソフィとサステナビリティについては、それぞれがどう紐づいていて、業務を通じてどう実践していくのかを社員と対話しています。
田中: 社員の自立心を刺激してマインドを高めていくような企業風土を作っていくことがポイントになっていると感じました。今後の活動にも期待しています。本日はありがとうございました。